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脳トレにはどのような効果があるのか?状況別オススメの脳トレも紹介

脳トレにはどのような効果があるのか?状況別オススメの脳トレも紹介

記事の監修

株式会社瞬読 代表取締役山中恵美子

大学卒業後、関西テレビ放送株式会社に勤務。2009年学習塾を開講し3万人の生徒が卒業。
学習効果を上げる方法として速読を取り入れる。これが後の「瞬読」となり生徒が次々と難関校に合格。
2018年瞬読のみの講座が開講し、現在受講生は2,600名を超える。
著書『瞬読』は10万部超えのベストセラーに。その他、TV・ラジオなどメディアにも多数登場し、全国に瞬読を広めている。

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多くの人にとって、「脳トレは高齢者が認知症の予防としておこなうもの」という認識です。しかし脳トレの効果は、認知症の予防だけではありません。集中力や記憶力といった、あらゆる世代に必要な能力を鍛えてくれるのが、脳トレなのです。

ただ脳トレとひと言でいっても、クイズ的なものから体操のように体を使うものまで、その種類は数え切れないほどあります。これまで脳トレをやったことのない人にすれば、どの脳トレに取り組めばよいのか、おそらく迷ってしまうでしょう。

今回の記事では、実際に脳トレでどういった効果が得られるのかを、まずじっくりと紹介していく予定です。そのあとで、気になる症状別のオススメ脳トレや脳トレのコツなどを紹介していくので、最後まで読んでもらえればすぐに脳トレをスタートできます。

目次

脳トレで得られる5つの効果とは

脳トレが効果的な3つの理由

せっかく脳トレにチャレンジするのですから、脳トレでどのような効果が得られるのかをしっかりと理解してからスタートしたいものです。今回は、脳トレの主な効果を5つ紹介しておきます。

脳トレで得られる5つの効果
  • 記憶力がアップ
  • 判断力が鍛えられる
  • 集中できる時間が増える
  • 全体の流れをキャッチする能力が向上する
  • 計算能力を鍛えれば認知症予防効果が期待できる

ひとつずつみていきましょう。

記憶力がアップ

脳トレに期待する効果として、記憶力アップをあげる人も多いでしょう。加齢とともに、人やモノの名前がスッと出てこない場面が増えると、このまま認知症に移行するのではと不安を感じてしまうものです。

でも、安心してください。もしあなたが記憶力に対して不安を感じているなら、脳トレはきっと大きな助けになってくれるはずです。

今回、脳トレと記憶力に関する論文データをあらためてリサーチしてみましたが、脳トレが記憶力改善に役立つという研究データが数多くみつかりました。

たとえば、Harvard-affiliated Instituteのジョン・N・モリス博士は、「認知能力が衰えて思考や記憶が困難になる前に、脳トレのような新しい継続的な練習が必要である」と述べています。※1

また、ニューロフィードバック脳トレ(脳波の動きをモニターしながらおこなう脳トレ)が、通常の脳トレよりも効率よく認知機能を向上させるという、東北大学加齢医学研究所の研究データ※2も発表されていました。

脳トレはまだ研究されていない面も少なからずあるようですが、記憶力改善によい影響を与えてくれるのは、どうやら間違いなさそうです。

※参考1:Train your brain – Harvard Health

※参考2:脳活動が高い状態でのニューロフィードバック脳トレが 認知機能向上に効果的!

判断力が鍛えられる

「ワーキングメモリ」が正常に機能していないと、人間は的確な判断をくだせません。ワーキングメモリとは、海馬や前頭前野がコントロールする、いわば脳のメモ帳の役割を果たす機能のこと。

脳は、目の前にある情報だけでなく過去に経験した記憶を遡って、必要な情報をワーキングメモリへ一時的に保存していきます。もしワーキングメモリが機能しなければ、すぐに忘れてしまうので、情報を比較検討するといった同時並行作業が成立しません。

さいわいなことに、ワーキングメモリの司令塔とでもいうべき「海馬」と「前頭前野」の神経ネットワークは、新しい刺激を受けるとどんどん成長します。その刺激を与える方法として、脳トレは最適なのです。

なお、判断力を鍛える脳トレについては、以下の記事で詳しく解説しています。

集中できる時間が増える

脳の前頭前野は、人間の理性や感情をコントロールしている部位です。当然、集中力も前頭前野と大きく関係しており、脳トレで前頭前野を活性化できれば、集中力は大幅にアップします。

集中力が不足していると、どうしてもミスが増えます。友達や家族間であればそれほど大事にはなりませんが、仕事で集中力不足によるミスが続けば、今後の昇給や昇進にも影響が出かねません。

ただでさえ現代人の多くは、スマホによって集中力を大きく奪われています。SNSの通知やゲーム・動画など、私たちは楽しいことへの誘惑と常に戦いながら生活しているのです。

これからは、こういった誘惑をきちんとシャットアウトできる人、つまり集中力のある人が勉強や仕事で大きく結果を出していくようになるでしょう。そのためにも、私たちは集中力の土台となる脳を、脳トレでしっかりと鍛えていかなければなりません。

◆集中力を鍛える方法については、コチラの記事でお読みいただけます

全体の流れをキャッチする能力が向上する

右脳を意識して鍛えると、全体の流れをキャッチする能力が向上します。普段私たちは、分析や論理的思考を司る左脳を中心に、ものごとを判断しがちです。しかし左脳で考えすぎると、どうしてもこまかい理屈が先行してしまい、広い視野で全体像を捉えられなくなります。

そこで、もし左脳と右脳をバランスよく使えれば、全体像と細部の両面からより精度の高い判断が下せるはずです。以下は、左脳と右脳の主な働きをピックアップしたリストになります。

左脳と右脳の主な働き

■ 左脳:「分析」「論理的思考」「計算」「言語認識」「科学的思考」

■ 右脳:「ひらめき」「直感」「イメージ処理」「想像力」「全体像把握」「空間把握」

ある程度の年齢になると、ひらめきや直感よりも、論理性や科学的根拠を重視するようになってきます。もちろん論理性や科学的根拠は、非常に大切です。とくに仕事においては、誰もが納得できる論理性がなければ、認めてもらえないことがほとんどでしょう。

でもあとから考えると、ひらめきや直感は、案外正しいことが多いんですよね。ハッキリとした理由はわからないけど、なんとなく気に入らないといった直感を、私たちはもっと大切にすべきだと思います。理由づけは、あとからしっかりとやればいいんですから。

そのためにも、脳トレで右脳を日頃から鍛えておきましょう。

◆右脳の働きについては、コチラの記事でお読みいただけます

計算能力を鍛えれば認知症予防効果が期待できる

認知症と聞けば、人の名前が思い出せないといった、記憶力の低下をイメージする人がほとんどです。でも、認知症の症状は、記憶力の低下だけではありません。計算力の低下が最初に症状として表れる人も、じつはかなり多いんです。

とくに最近では、買い物にいっても、電子マネーや自動計算機での支払いばかりになってしまいました。自宅でなにかの計算をする際にも、ほぼ100%計算機を使うはずです。

こうなってくると、意図的に計算力を鍛えていかないと、認知症はどんどん進行してしまいます。さいわい、計算力向上の脳トレは数多くあり、アプリを使えばいつでも簡単に脳トレが可能です。

なお、計算力アップにオススメの脳トレについては、別記事で紹介しています。興味のあるかたは、以下のリンクから確認してみてください。

◆計算力改善にオススメの脳トレについては、コチラの記事でお読みいただけます

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脳トレの基本的な進め方

脳トレの基本的な進め方

計算クイズやナンプレ、あるいは軽めの有酸素運動など、ひと言で脳トレといってもその種類はさまざま。でも、どういった種類の脳トレでも、基本的な流れはすべて一緒です。オススメの脳トレを紹介する前に、まずは脳トレの基本的な取り組み方を紹介しておきます。

  1. これから取り組む脳トレを選ぶ
  2. 自分のレベルに合った脳トレを用意する
  3. 週に2〜3回、1回10分以上脳トレをする
  4. 適度に脳トレの負荷を高くしていく

脳トレは、「自分が気に入ったもの」もしくは「気になる症状を改善してくれるもの」を選ぶのが基本です。ただし、いくら好きな脳トレでも、難易度が自分に合っていないと思うような効果は得られません。

「少しだけ頑張ればクリアできる」くらいが、脳トレにはちょうどいいと思います。もちろん、慣れてくるに従って、最適な難易度は変わってくるでしょう。そのへんについては、やっている本人がいちばんわかっていると思うので、臨機応変に対応していただければと思います。

なお脳トレの回数については、週に2〜3回、1回10分以上の脳トレを、ひとつの基準に考えてください。多いぶんには何回でも構いませんが、週に1回ではせっかくの脳トレが少々もったいないです。

また、脳トレの効果を引き出すには、生活習慣を整えるのが大前提となります。脳を活性するための生活習慣は別記事でまとめているので、脳トレをはじめる前にぜひ目を通しておいてください。

鍛えたい状況別オススメ脳トレ5選

脳トレをするならなにがいい?

これまでほかの記事でもお伝えしてきましたが、鍛えたい内容によって適切な脳トレは変わってくるものです。今回は、記憶力や判断力など5つの観点から、オススメの脳トレを紹介していきます。気になる脳トレがあれば、ぜひ試してみてください。

◆その他、オススメの脳トレについては、コチラの記事もお読みください

記憶力を鍛える「ジグソーパズル」

認知症になると、まず記憶力が悪くなり、人やものの名前が曖昧になってきます。「あれ・これ」といったフレーズが増えてきたら、脳トレをはじめるサインだと思ってください。

記憶力を改善したいなら、ジグソーパズルは、非常にオススメです。ジグソーパズルを完成させるには、完成図をフワッと記憶しておきながら、試行錯誤を繰り返さなければなりません。

もちろん完成までには、記憶力以外にも「直感力」「イメージ力」「判断力」など、さまざまな能力が必要です。

「あれっ、似ているけど、このピースは違うな……」「完成図はどうなっていたっけ?」こうやって、何回もトライ&エラーを繰り返すことで、上記の能力がどんどん鍛えられていきます。

またジグソーパズルは、手先を使うのもいいですよね。手は第二の脳ともいわれるくらい鋭敏な器官なので、手と脳の両方を使うとさらに認知症予防の可能性がアップします。

判断力に不安があるなら「対戦系ゲーム」

もし自分の判断力が鈍ってきているのを感じているなら、対戦系ゲームなんかはどうでしょうか。格闘系やレースもの・ボードゲームなど、誰かと対戦するゲームは、本当にたくさんあります。種類がたくさんあるので、飽きたらほかの対戦ゲームをやればいいですしね。

種類を問わず、対戦ゲームのよさは、臨機応変な対応が要求されるところでしょう。なんといっても、相手の出方によって状況は刻一刻と変化するので、その変化に対応できないと簡単に負けてしまいます。

コロナウイルスの影響でリアルのゲームがむずかしいなら、オンラインゲームという手もあります。オンラインゲームなら、友達だけでなく、世界中の人と交流をもつことだって可能です。

他人との交流は、脳へ大きな刺激を与えてくれます。これまでオンラインゲームをやったことがない人も、ぜひチャレンジしてみてください。

集中力が爆上がり「迷路ゲーム(脱出ゲーム)」

前述のとおり、集中力があれば、大きなミスはほとんど防げます。ところが、スマホに代表されるように、今はすべてが便利になりすぎてしまい、簡単に集中力を奪われてしまうのが現実です。

もし集中力を鍛えたいのならば、迷路ゲームはどうでしょうか。似たようなルートがいくつもあり、じっくりと試していかないとすぐに迷ってしまうため、自然と集中力が身につきます。

とはいえ、いわゆる迷路だけでは、どうしても飽きが早いです。その場合は、脱出ゲームがいいかもしれませんね。謎解きを含んだ複雑なストーリー仕立てになっているゲームを選べば、脳が思い切り刺激を受けるはずです。

私もこれまでにいくつか脱出ゲームにチャレンジしましたが、ヒントをみないとなかなか解答できない箇所も多く、非常に集中して楽しめました。無料で楽しめる脱出ゲームアプリも数多くリリースされているので、ぜひ気に入ったゲームにチャレンジしてみてください。

全体像を正確に捉える「絵画」

人間の脳は左脳と右脳にわかれており、普段とくに意識することなく、両方を切り替えながら生活しています。しかし多くの人は、言語や計算・論理性などを司る左脳を使う割合が圧倒的に多く、脳のバランスはあまりよい状態とはいえません。

そこで役立つのが、絵画です。絵画を描く際には、普段使用頻度の少ない右脳を思い切り使います。たとえば写生をする場合、目にみえる風景(もの・人)を右脳が頭のなかに写し取っていきます。

言葉でいうと簡単そうですが、立体を正確に平面へ描くには、空間把握力や直感・イメージ力などが不可欠です。こういった能力はすべて右脳がコントロールしているので、絵を描くと、右脳がどんどんレベルアップしていきます。

もちろんオリジナルの絵を描く場合は、少し違う能力を使います。同じく右脳による創造力やひらめき、さらには左脳の分析力などが、大きく刺激を受けるでしょう。

老化は計算力の低下からはじまる「計算クイズ」

年齢とともに衰えを感じる能力として、記憶力とともに、計算力をあげる人は多いです。前述のとおり、最近では買い物にいっても電子マネーで支払うことが多く、暗算をする機会はめっきり減りました。(現金払いでも自動計算ですしね)

普段計算する際も、ほとんどの人は計算機を使うはずです。そうやって頭のなかで計算する機会が極端に少なくなった結果、より早く計算力が衰えるようになってしまいました。

たださいわいなことに、計算力の低下はごく簡単な計算を繰り返すことで、十分予防が可能です。といっても、今更小学校の問題集をやるのは、なんとなく抵抗があるでしょう。であれば、やはり計算クイズのアプリがやりやすいと思います。

ルールに従ってマス目に適切な数字を当てはめていく、「ナンプレ」なんかもいいですね。いずれにせよ、ポイントはあまり欲張らないことです。大人だからといって、ムリに微分積分をやらなくてもいいんですから。まずは、四則計算のスピードアップを目指していきましょう。

年代別オススメ脳トレ

年代別オススメ脳トレ

先ほどは、記憶力や判断力といったように、鍛えたい能力別にオススメの脳トレを紹介しました。しかし、脳トレの選び方の基準は、能力だけではありません。

子どもに大人向けの脳トレをやらせてもすぐに飽きてしまうだろうし、逆もまたしかりです。そこでこの章では、年代別にオススメの脳トレを2つずつ紹介していきます。

子ども向けの楽しい脳トレ

能力云々の前に、子どもの脳トレは「いかに飽きずに取り組めるか」が、ポイントです。今回は、2つの脳トレを紹介していますが、楽しく継続できるものなら、基本的にどういった脳トレでも構いません。

落書き

先ほど絵画を紹介しましたが、子どもにあまりむずかしい理論や技術を求めても意味がありません。絵画というより、「落書き」が脳トレにはピッタリです。

個人差はありますが、ノートに落書きしたり、漫画のキャラクターをマネして描いてみたり、絵を描くのが大好きな子どもはたくさんいますよね。

授業に飽きてしまい、つい思いついた絵をノートや教科書に描いてしまったという経験は、おそらく誰もがしているはずです。(本当はあまり褒められたことではないですけどね)

絵を描く行為は、楽しみだけでなく、子どもたちに大きな脳トレ効果ももたらしてくれます。

子どもの場合、見たものをそのまま描く、いわゆる「模写」をするケースはほとんどありません。題材があったとしても、どこかしら頭のなかに浮かんだアイデアが反映されているものです。こういった自由な落書きは、子どもの想像力や感情表現の幅を大きく広げてくれます。

また絵を大量に描いていると、ものごとの色や形など全体を把握する力や、空間の認識力が少しずつ鋭敏になってくるのを自分でも感じるはずです。こうした想像力や全体把握能力、空間認識力といった機能は、右脳が主に担当しています。

私たちは、普段どうしても言語や計算、論理的思考を司る左脳を使う機会が多いです。でも、絵を描いているおかげで、普段後回しにされがちな右脳が鍛えられていきます

◆絵画の脳トレ効果については、コチラの記事でもお読みいただけます

プラスチックブロック

プラスチックブロックを使った遊びも、子どもの脳トレには最適です。カラフルなブロックを組み合わせてなにか形を作る行為は、空間認識能力・問題解決スキル、そして創造力を育成してくれます。

自動車や恐竜、建物など、子どもはプラスチックブロックで、じつにさまざまなものを再現しようとします。自動車を作ろうと思えば、自動車の形・各パーツのバランス・色合いなど、本物の車や図鑑などで車のことを深く観察するようになるでしょう。なんといっても、知らないものは、作れませんので。

また、どのようにブロックを組み合わせればイメージ通りの造形にできるのか、試行錯誤しながら作り上げていく過程において、問題解決スキルや論理的な思考が磨かれます。

複雑な形のものを作る場合は、すぐには完成できないので、計画を立てて作業を進める力も身につきます。ここで身につけた論理的思考や計画を立てる力は、これから勉強にも活かされてくるでしょう。

学生のための集中力向上脳トレ

学生の本分は、やはり学業です。とくに大学受験や資格の勉強を控えている人は、集中して勉強に取り組まなければ、なかなか結果を出せません。そこで、学生の集中力に効果的な脳トレを2つ紹介します。

戦略的なボードゲーム

将棋や囲碁、チェスといった戦略的なボードゲームは、論理的思考や判断力といったさまざまな機能を鍛えてくれます。

こまかい内容は異なるものの、どのゲームも相手の動きを何手先までも読み、1手ずつ対応策を考えなくてはなりません。有効な打ち手を考えるには、当然定石パターンをいくつも覚えておく必要があります。

言葉にすると簡単ですが、「◯◯してきたら△して、✕✕なら▢しよう」といったシミュレーションを常に頭のなかで繰り返している状態は、精神的にかなりのプレッシャーです。

もちろん、プロではないので、実際はもう少し気楽に遊んでいるでしょう。しかし、将棋にしろチェスにしろ、ゲームの本質はそのくらい高度な思考力を要求されるハイレベルなもの。だからこそ、気楽に遊んでいても、十分脳トレの役割を果たしてくれるわけです。

ポモドーロテクニック

厳密にいうと、ポモドーロテクニックは、脳トレではありません。学習や作業効率を高めるための、時間管理術のひとつです。しかし、ポモドーロテクニックを習慣化すると、集中力が自然と身につきます。

ポモドーロテクニックでは、「25分間の作業+5分間の休憩」をワンセットとし、4〜5回セットを繰り返したら15分間の大休憩を挟むのが基本的なルールです。実際にやってみるとわかりますが、1回の作業時間25分間というのが、じつに絶妙なラインとなっています。

20分くらい経って「そろそろ疲れてきたから少し休憩したいな」と思っても、あと5分だから頑張ろうと、案外すんなりと飽きを乗り切れてしまうのです。

注意点として、5分間の休憩中は必ず作業を止めてください。

オススメの休憩方法
  • ストレッチをする
  • 目を閉じて瞑想する
  • トイレを済ませる
  • コーヒーを淹れる
  • 机を整理する

上記のように、作業とまったく関係ないことをして、気持ちをリフレッシュさせるのがポイントです。

◆ポモドーロテクニックについては、コチラの記事でもお読みいただけます

社会人のストレス解消脳トレ

忙しく責任も大きい社会人は、どうしてもストレスを抱えやすいです。ご存知のように、ストレスは、脳の働きを著しく阻害します。いろいろな種類の脳トレがありますが、まずはストレス解消に効果的な脳トレに取り組んでみてはいかがでしょうか。

瞑想

ストレス解消に最適な脳トレといえば、やはり瞑想が一番に思い浮かびます。じつは、瞑想とひと言でいっても、世界中に何百種類という膨大な瞑想法があるそうです。脳トレという観点から見ると、正直どの瞑想法を選んでも問題ありません。

ただ、情報量の多さや取り組み事例の多さからいって、マインドフルネス瞑想は非常にオススメです。マインドフルネス瞑想の目的は、過去のしがらみや未来への不安から離れ、今この瞬間に意識を集中することにあります。

今の自分を受け入れ、今やるべきことに集中すれば、迷いがなくなります。迷いがなくなれば、行動量が増え、現実がよい方向へ動き出すでしょう。

なんといってもマインドフルネスは、ハーバード大学やオックスフォード大学、日本では慶応大学など、名だたる有名大学で研究されている立派な学問です。瞑想にどこかスピリチュアルなイメージをもち敬遠している人は、これを機会にいろいろと調べてみてください。

◆マインドフルネス瞑想については、コチラの記事でもお読みいただけます

自然散策

自然のなかを歩くと、日々の生活で溜まったストレスから解放され、心身ともにリラックスします。もちろん、普通に街中を歩くだけでも、リラックス効果はあるでしょう。

しかし、自然のなかにいくと、木々から発せられる揮発性物質「フィトンチッド」の恩恵が受けられます。いわゆる「森林浴」ですね。森林浴の効果は私たちが想像するよりも大きく、以下のような効果が期待できます。

森林浴に期待できる主な効果
  • 精神安定
  • 大脳皮質の活性化
  • 高血圧の抑制
  • 呼吸器系疾患の改善
  • アレルギー性疾患の改善

なかでも、効果が大きいのはやはり「精神安定」でしょう。環境省の国立公園にかんするサイト※を見ると、ビックリするようなデータが数多く掲載されています。

「森林浴によりNK細胞(ガンを攻撃する細胞)が1日で27%、2日で53%も活性化」

「森林を眺めると、副交感神経活動1.5倍、ストレスホルモン13%減少」

毎日とはいいませんが、週に1〜2回は自然のなかに出かけて、脳を活性化させたいですね。

※参考:データで見る国立公園の健康効果とは? | 国立公園に、行ってみよう! | 環境省

シニア世代の健康維持脳トレ

シニア世代の場合は、脳の活性化というよりも、脳の健康維持が一番の目的になってきます。劇的に働きがよくなる状態までは求めず、今ある機能の維持を目指していきましょう。

絵画、陶芸といった創作活動

絵画や陶芸といった創作活動は、シニア世代にとって、認知機能を維持し、生活に彩りを加える素晴らしい方法になり得ます。

シニア世代は、30代40代と比べて、ルーチンワークの多さが特徴です。精神的にも肉体的にも積極性が失われ、毎日同じような生活を送っている人のなんと多いことか。

もちろん、こういったルーチンワークは、シニア世代の豊富な知識や経験によって成立している側面があるので、決して悪いことばかりではありません。

しかし、刺激の少ない生活は、脳の働きを少しずつ鈍らせていきます。あまり考えなくても、普通に生活ができてしまうので、脳を働かせる必要がないからです。

その点、創作活動は、新しいアイデアを考えたり、今まで取り組んだことのない表現方法に出会ったりと、とにかく脳に刺激を与えてくれます。

また、絵画や陶芸教室に参加すれば、同じ趣味をもつ仲間との交流が生まれます。仲間とワイワイ切磋琢磨しながら創作活動ができれば、脳への刺激はさらに大きいものになるでしょう。

ジャーナリング

シニア世代の脳トレとして非常にオススメなのが、ジャーナリングです。よくジャーナリングを日記と混同している人もいますが、両者はその役割がまったく違います。

日記は、1日の終わりにその日のできごとや感じたことを記した、いわば「日々の記録」です。一方、ジャーナリングは、頭のなかに浮かんだ内容を思いつくまま書き出す作業を指します。あくまでも思考の吐き出しが目的なので、書く時間はいつでも構いません。

ジャーナリングの主なメリットは、以下の2点です。

  1. 悩み・不安・やるべきことなど頭のなかの可視化
  2. 脳への負担を軽減

情報が溢れる現代社会、私たちの頭のなかは、常に情報で満ちています。そのため、頭のなかだけで考えても、ものごとをうまく整理できず、いつもモヤモヤを抱えたままです。ところが、思っていることをとにかく書き出してみると、必要な情報が紙の上にすべて揃います。

なにか考える際には、書き出した内容を見ながら検討すればいいので、今後余計な情報を覚えておく必要がなくなります。その結果、脳がいつも整理されたクリーンな状態となり、なにか新しいことに取り組む、十分な余力が生まれるのです。

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脳トレを継続するためのコツ

脳トレを継続するためのコツ

いくら脳トレに取り組んでも、継続できなければ、思うような効果は得られません。この章では、脳トレを継続するためのコツを5点紹介します。

とにかく楽しむことが一番

いくら脳トレをやったからといって、その日のうちに劇的な変化が現れることはありません。毎日コツコツ続けるうちに、いつの間にかなんとなく調子がよくなっている。それが脳トレの、効果の現れ方だとお考えください。

なので、途中でやめてしまえば、脳トレの効果はほとんど期待できないでしょう。つまらない・面倒くさい脳トレは、誰だってやりたくありません。だから、いかに楽しく脳トレをやれるかが、大きなポイントになってくるわけです。

そういう意味でいうと、ひとりでやる脳トレよりは、対戦ゲームのように誰かと一緒にやる脳トレがオススメです。

また、デイサービスやサークルに入れば、ある意味半強制的に脳トレの機会が生まれます。仲間と競い合うライバル心(いい意味での)も芽生えるため、継続するモチベーションがより強くなるはずです。

飽きないように複数の脳トレへ取り組む

いくら脳トレが楽しくても、いつも同じ脳トレばかりでは、やがて飽きてしまうでしょう。脳トレは年単位で継続しないと意味がないので、飽きないように複数の脳トレへ取り組むのがオススメです。

その際、できれば頭脳系と作業系の両方から、ひとつずつ選んでください。脳トレというとクイズやパズルのような頭脳系脳トレをイメージするかもしれません。でも、有酸素運動や軽い筋トレには、血流の改善や手足の神経を刺激する働きが期待できます。

もちろん、好きな脳トレがあれば、3つでも4つでもチャレンジしてもらって構いません。ただし、あまり手を広げすぎると上達が遅くつまらないので、せいぜい2〜3個に抑えておくのが無難です。

◆頭脳系と作業系のオススメ脳トレについては、コチラの記事でもお読みいただけます

脳トレの前にできるだけ生活習慣を整える

脳トレを継続すれば、たしかに脳の活性化を促進する働きが期待できます。しかし、脳トレが効果を発揮するためには、まず心と体をしっかりと整えておかなければなりません。

毎日5時間しか睡眠時間を確保できずに、帰宅するとウトウトしてしまうような状態では、正直いくら脳トレをやっても無意味です。睡眠時間はできるだけ8時間以上取りましょう。

朝起きたら、すぐに太陽の光を浴びるのも、いいですね。適度な日光浴は、自律神経を整え、セロトニンの分泌を促進してくれます。

食事についても、ジャンクフードではなくバランスのよい食事をよく噛んで食べれば、胃腸への負担はかなり減少するはずです。

脳の働きは、心と体の両方と密接な関係があります。生活習慣を整えて、脳トレの効果を最大限発揮できるようにしていきましょう。

◆脳を活性化する生活習慣については、コチラの記事でもお読みいただけます

自分の不安要素を改善してくれる脳トレを選ぶ

前述のとおり、鍛えたい内容によって適切な脳トレは変わってくるものです。なかでも認知症の予防を目的とした脳トレでは、症状に合った脳トレを選ばないと、期待はずれの結果に終わってしまいかねません。

もちろん、自分が将来どういう症状に悩まされるかは、実際になってみないとわからないでしょう。であれば、まずは自分の不安要素に対応した脳トレを選べばいいのです。

脳トレの選び方については、別記事で詳しく紹介していますので、ぜひそちらの記事も参考にしてください。

とはいえ、どのような脳トレでも、継続して取り組めば一定の効果は期待できます。いくら症状別に適した脳トレでも、つまらなければ意味がありません。そのへんは、あまりむずかしく考えずに、好きな脳トレを優先してもらって大丈夫です。

日常生活を脳トレ化してしまう

脳トレにいくら効果があるといっても、わざわざ時間を取って定期的に脳トレをするのは、人によって大きな負担になるかもしれません。アプリでできるクイズやゲームならともかく、料理や麻雀のように、手間や人数が必要な脳トレの継続がむずかしいのは事実です。

その場合は、思い切って日常生活を脳トレ化してみてはどうでしょうか。そもそも、脳トレに、明確な定義などありません。脳へ適切な刺激が得られるなら、掃除だって通勤だって、すべて脳トレなんです。

それだけじゃありません。友達とのおしゃべりも夕飯の買い物も、大好きな歌手のコンサートだって、脳が刺激を受けるなら立派な脳トレの役目を果たしてくれます。このように、脳トレに対する意識を少し変えるだけで、脳トレの継続率は大幅に改善されるはずです。

日常生活でできるお手軽脳トレ活用法

日常生活でできるお手軽脳トレ活用法

前述のとおり、忙しい現代人は、日常生活の脳トレ化にも取り組むべきです。この章では、日常生活をうまく脳トレとして活用する5つのアイデアを紹介します。

レシピを暗記してはじめての料理に挑戦する

これまで別記事で何回も、料理の脳トレ効果をお伝えしてきました。レシピの考案・材料の用意・調理・片付けと、さまざまな行程をこなす料理は、重要な認知機能「遂行力」を鍛えるよいトレーニングになってくれます。

とはいえ、これまで毎日料理をしてきた人からすれば、普通に料理をしてもそれほど脳に刺激を受ける感じがしないでしょう。そこで、オススメなのが、レシピを暗記しての料理です。

せっかくなので、今までにつくったことのない料理に挑戦してみましょう。いつも和食が多いなら、イタリアンや本格的なインドカレーなども楽しいかもしれません。途中であやふやになっても、レシピを見返さずに進めていけば、自然と短期記憶力や判断力が鍛えられます。

なにも見ずに美味しい料理ができたときの達成感は、脳の報酬系を刺激して、また料理をつくろうというモチベーションを生み出してくれるでしょう。

◆料理については、コチラの記事でもお読みいただけます

ショッピングリストなしで買い物へいく

買い物の量が多い場合、買い忘れのないように、多くの人がショッピングリストをつくってから買い物へいくでしょう。でも、ショッピングリストなしで買い物をすると、驚くほど脳の活性化に役立ちます。

まず、ショッピングリストがないと、買うものを自分の頭のなかで覚えておかなければなりません。買い忘れがあるとあとから自分が困るので、取りこぼしのないように自然と短期記憶力がアップするのです。

とくに、面積の広い大型ショッピングセンターで買い物をすると、頭の中にあるリストをしっかり整理できなければ、何度も売り場を往復する羽目になります。

誰だって、何回も売り場をウロウロしたくないですよね。だから、記憶力と情報整理力・論理的な分析力(買い物の順番など)などが、いやでもレベルアップします。

最初は、どうしても買い忘れたものがあり、イライラするかもしれません。でも、慣れてくれば、リストなしでスイスイと買い物ができるようになるはずです。毎回じゃなくてもよいので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。

スマホを手放し、通勤・通学途中に人間観察

スマートフォンの普及にともない、ほとんど全員といっていいほど、移動中もスマホの画面に没頭している姿をみかけます。しかしせっかく外にいるのですから、これを機にスマホをポケットにしまって、周りの人々をじっくりと観察してみませんか。

「えっ?人間観察なんて意味があるの?」と思ったかたも多いかもしれませんが、人間観察は、私たちの感受性や観察力を思い切り鍛えてくれます。

何気ない動きや表情、服装、会話の内容といった断片的な情報を組み合わせて、その人の背後にあるストーリーや心情を想像してみましょう。もちろん、まったくの他人なので、実際のところはなにもわかりません。でも、それでいいのです。

あくまでも重要なのは、表面的な情報から仮説を立ててみること。これができるようになると、自然と相手のことを考える気持ちが生まれ、リアルな人間関係にも必ずよい影響を与えてくれます。

スマホを手放すのは正直大変かもしれませんが、1日15分でもいいので、ぜひ周りを見渡す時間を確保してみてください。それだけでも、十分な脳トレ効果が期待できます。

読書の際に、1章ずつ頭のなかで要約してみる

読書はさまざまな知識が得られるだけでなく、脳の活動を刺激する脳トレとしても、素晴らしい効果を発揮してくれます。

ただし、ただ漫然と読書をしても、今ひとつ脳トレ効果は薄いかもしれません。そこでオススメなのが、読書した本の要約です。しかも、最後まで読んだあとではなく、1章ごとに頭のなかで要約をするのがポイントになります。

要約しないまま読み進めると、「アレ?さっきどういった内容が書いてあったっけ?」と、読んでいる途中で内容を見失ってしまいがちです。

ところが、1章ごとに内容をしっかり理解するスタイルだと、そのあとに読む内容の理解度が大きく向上します。前半部に書かれている基本的な内容をきちんと押さえておけば、後半の応用的な話の理解度がアップするのは当然の話です。

この読書スタイルを続ければ、短期記憶力・分析力・理解力といった能力が鍛えられます。また、インプットした情報を素早くまとめる力がつけば、ビジネスシーンでも大いに役立つでしょう。

音楽を聴きながら手足を別々のリズムで動かす

家事や仕事をしながら、音楽を聴いている人はたくさんいます。外出中はいつも欠かさず、スマホで音楽を聴いている人も多いでしょう。

それほど身近にある音楽をただ聴いているだけでは、少々もったいないです。今回は音楽を脳トレに変える、「音楽を聴きながら手足を別々のリズムで動かす」というアイデアを紹介します。

といっても、やることはとても簡単、音楽に合わせて手と足を動かすだけです。これだけで、音楽のリズムやメロディを捉える聴覚中枢と、身体の動きをコントロールする運動中枢が同時に活動しはじめます。

慣れてきたら、今度は手と足の動きをバラバラにしてください。別に、ダンスのような本格的な動きじゃなくても大丈夫です。体の末端にそれぞれ違う動きの指令を出すことで、脳の柔軟性や運動中枢との連携が強化されます。

音楽が好きなら、楽器演奏もオススメです。ギターもドラムも、楽器はすべて、手足を自由に操らないと成立しません。左手と右手の動きも違うので、左脳と右脳のバランスも整えてくれます。

◆体を使った脳トレについては、コチラの記事でお読みいただけます

脳トレをはじめる前に知っておきたい基礎知識

脳トレをはじめる前に知っておきたい基礎知識

いきなり脳トレに挑戦するよりも、ある程度脳トレの情報を仕入れておくほうが、より高い効果を期待できます。脳トレが脳の機能を高めるしくみなど、脳トレに関する基礎的な知識を4つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

脳トレが脳の機能を高めるしくみ

脳トレにより脳が刺激を受けると、脳の神経細胞(ニューロンとよぶ)同士を繋ぐシナプスが活性化します。新しい刺激へ対応できるようにシナプスを肥大させ、さらに数も増やして、情報伝達の効率化を図るわけです。

この脳への刺激を意図的に起こすのが、脳トレの重要な役割になります。前述のとおり、脳トレの種類を適切に選べば、記憶力・判断力・計算力などをある程度ピンポイントで鍛えることが可能です。

なかでも、やはり記憶は人間の生活の基盤となる重要な機能です。ここでは記憶のしくみを、簡単に説明しておきましょう。

記憶には、前頭前野と海馬という部位が大きく関係しています。前頭葉(海馬含む)は、「頭頂葉(運動や感覚)」「後頭葉(視覚)」「側頭葉(言語や聴覚)」から入る情報をまとめてさまざまな判断をおこなう、いわば脳の司令塔とでもいうべき重要な器官です。

また前頭前野と海馬には、記憶の一時保管所「ワーキングメモリ」を管理する働きもあります。「インプットした情報をどのくらい覚えておくべきか」を判断するのは、前頭前野と海馬の役目です。

かりにワーキングメモリが正常に機能しなければ、私たちは普通に会話することすらできません。話しているそばから、内容を忘れてしまいますからね。

このようにワーキングメモリーには思考力の基礎となる重要な役割があり、だからこそ脳トレで前頭葉やワーキングメモリーを鍛え、全体的な脳の機能を向上させていく意識が必要なのです。

年齢による脳トレ効果の違い

結論からいうと、年齢によって脳トレの効果が大きく変わることはありません。たしかに、人間の脳は25歳前後をピークとして、少しずつ衰えていくといわれています。しかし、「ピークを過ぎたから脳トレの効果がない」と考えるのは、少々早計です。

長寿科学振興財団のサイトには、老化による脳機能の衰えについて以下のように書かれています。

脳全体には140億個もの神経細胞がありますから、毎日10万個の神経細胞が脱落しても、全部なくなるまでには400年近くかかる、非常に膨大な数が存在していることになります。また、脳は強い「代償能力」があるため、仮にいくつかの神経細胞が脱落しても、残った神経細胞が新たな神経伝達の経路を作り出すため、脳の機能は失われにくいといわれています。したがって、脳の機能に急に大きな影響を及ぼすことはありません。

※引用元:脳の形態の変化 | 健康長寿ネット

こういう話を聞く限り、脳トレの効果はスタート時の年齢に関係なく、期待できると考えてよさそうです。

もちろん、いくら脳トレをしても、年齢による衰えを完全には回避できないでしょう。せっかく脳トレに取り組むのであれば、まだ成長段階にある20代までにはじめるほうが、より高い効果が期待できると考えられます。

また、スタートする年齢よりも、なにをどのようにおこなうか、その取り組み方のほうが重要です。その点については、「脳トレの基本的な進め方」や「脳トレを継続するためのコツ」を、再度確認していただければと思います。

ストレス緩和と脳トレの関係

脳トレには、脳機能の劣化予防以外に、ストレス緩和をもたらしてくれる働きがあります。ストレスが慢性化すると脳の機能低下や心身の不調を引き起こしやすくなるので、健康的なライフスタイルに適切なストレス管理は不可欠です。

脳トレがストレスにどのような影響を与えるか、もう少し詳しく説明しておきましょう。

まず、強いストレスを日常的に受け続けると、ストレスホルモンとよばれる「コルチゾール」が大量に分泌されます。このストレスホルモンは脳のさまざまな部位に悪影響を及ぼしますが、なかでも記憶の司令塔「海馬」は、ストレスホルモンに非常に弱い器官です。

しかし脳トレを習慣化できれば、神経ネットワークが強化され、ストレスへの耐性が強まります。また、脳トレで得られる成長の実感や楽しい気持ちは、気持ちをスーッと楽にしてくれます。

さらに、脳の働きが活性化して集中力や判断力がアップすれば、ストレスの原因にもしっかりと対処できるでしょう。このように脳トレは、ストレスの対抗策として、非常に優秀な働きをしてくれるんです。

もちろんストレスの軽減には、良質な睡眠や食事も欠かせません。脳の働きを活性化してくれる習慣については、以下の記事でご確認ください。

◆脳の働きを活性化してくれる習慣については、コチラの記事でお読みいただけます

最新研究による脳トレの効果検証

脳トレに取り組むかどうか、みなさんの判断材料になるよう、脳トレに関する研究データを2つほどご紹介しておきます。

最初に紹介するのは、ペンシルベニア州立大学の認知トレーニングの影響を調べた共同研究※1です。コンピューターによる認知機能トレーニングの受講者を10年間にわたり追跡調査したところ、認知症のリスクが29%も減少していたことがわかりました。

次は2016年に医学誌へ掲載された、シドニー大学の研究※2です。シドニー大学の研究チームは、コンピューターを使った脳トレが、軽度認知症による記憶力低下や気分の落ち込みなどを改善してくれたと述べています。

ただし、完全な認知症と診断されれば、トレーニングの効果はなくなるそうです。そう考えると、やはりできるだけ早いうちに脳トレに取り組みたいところですね。

脳トレは効果がないという意見もまだまだ根強く存在しますが、上記のように、脳トレの効果に関する研究データは現時点で数多く発表されています。「なにかしらよい影響があったらいいなあ……」くらいの気軽な気持ちで、まずは気になる脳トレを試してみてください。

※1:Digital training program reduces risk of dementia among older adults | Penn State University

※2:Brain training can help fight against dementia – The University of Sydney

【公式】瞬読Zoom体験会

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まとめ

今回は脳トレで得られる効果とオススメの脳トレ、さらに脳トレを継続するコツについてもわかりやすく解説してきました。「脳トレとは?」という疑問をおもちのかたにも、脳トレの魅力をしっかりとご理解いただけたと思います。

本文中でもお話ししたように、脳トレは継続しなければ意味がありません。ぜひ、楽しみながら脳トレを続けてみてください。将来的に、必ず「やっておいてよかった」と思える日がくるはずです。