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考える力は、5つの方法で鍛えられる

考える力は、5つの方法で鍛えられる

記事の監修

株式会社瞬読 代表取締役山中恵美子

大学卒業後、関西テレビ放送株式会社に勤務。2009年学習塾を開講し3万人の生徒が卒業。
学習効果を上げる方法として速読を取り入れる。これが後の「瞬読」となり生徒が次々と難関校に合格。
2018年瞬読のみの講座が開講し、現在受講生は2,600名を超える。
著書『瞬読』は10万部超えのベストセラーに。その他、TV・ラジオなどメディアにも多数登場し、全国に瞬読を広めている。

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これまでの学校教育は、どちらかというと「知識を覚える能力」が重視されてきました。しかし現代は、わからないことがあれば、なんでもインターネットで探せる時代です。

そうなると、知識そのものよりも、知識をいかに活用していくかが重要になってきます。

これからは、溢れかえる情報を取捨選択し、自分で最適な答えを導き出す「自分で考える力」が、何よりも必要とされるでしょう。

しかし、これまであまり自分で考えてこなかった人にすれば、いきなり自分で考える力を身につけるようにいわれても、おそらく困ってしまうはずです。

そこで今回は、考える力を鍛える方法について、わかりやすく解説していきます。

そもそも考える力がないと、なにが問題なのか

そもそも考える力がないと、なにが問題なのか

冒頭でもお話ししたように、これからは自分で考える力が重要になってきます。しかし、そもそも考える力がないと、なにがそこまで問題なのでしょうか。

この章を読んでいただくと、考える力が不足することで発生する問題点が、明確に理解できます。まずはしっかりと問題点を把握していただき、きちんとした心構えをもって、後半の「考える力を鍛える方法」に進んでください。

そうすれば、考える力を鍛える重要性が、より深く理解していただけるはずです。この章で解説するのは、以下の5点です。

考える力が不足することで発生する問題点
  • 情報に振り回されやすい
  • 正しい判断ができずに損をする
  • 自信がないので行動が遅い
  • 意思表示ができずに、主導権を握られてしまう
  • 同じミスを犯しがち

ひとつずつ解説します。

情報に振り回されやすい

考える力が足りないというのは、いうなれば「自分の判断基準がない」という意味でもあります。したがって、考える力が不足していると、どうしても情報に振り回されやすくなります

なぜならば、現在の世の中にはいい加減な情報も多く、判断基準が定まっていないと、間違った情報を掴んでしまう危険性が高いからです。

とくにネット上の情報は、基本的に匿名での発信が多いため、必ず裏を取る必要があります。もちろん、匿名の個人が発信する情報すべてを、否定するわけではありません。

しかし、最終的な判断を下す場面では、国や医療機関・企業などが発信する「公式情報」を基準にするべきです。

正しい判断ができずに損をする

当たり前の話ですが、考える力が弱いと正しい判断ができずに、大きく損をする可能性があります。

人生は、選択の連続です。昼食のメニューひとつ取っても、いちいち自分の行動を選ばなければなりません。 

まだランチメニューくらいなら失敗しても大きな問題にはなりませんが、もし間違った考えでお金や人間関係を失えば、それこそ悔やんでも悔やみきれないでしょう。

また、あなたの人生を豊かにしてくれるチャンスは、チャンスとわかるような形では訪れてくれません。つまり、そういったチャンスを掴むには、まず目の前にあるチャンスに気づかなければならないのです。

そのためには、やはり情報の質を見極めるための考える力がないと、チャンスを失ってしまう可能性があります

そういった人生のロスを回避するためにも、ぜひ考える力を鍛えておきましょう。

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自信がないので行動が遅い

考える力が不足している人は、これまでの人生において、深く考えた経験がほとんどないはずです。そういう人は、自分の軸となる判断基準も、当然もっていません。

もちろん本人も自分のそういう傾向には気づいていますので、自分に自信をもてず、行動に移るのも遅いです。

それでも子どもの頃は、まだ周囲も温かい目で見守ってくれるかもしれません。しかし、社会人ともなれば、自信がなく行動が遅いのは、すべてマイナスに評価されてしまいます。

とくに今は世の中に情報が溢れていますから、手に入れられる情報量と質は、全員が同じ条件のはず。あとはその情報をもとに、いかに素早く考えて行動に移すかで、大きく結果が変わってきます。

社会人として高く評価してもらうためにも、考える力と行動力は、必ず身につけておきたいですね。

意思表示ができずに、主導権を握られてしまう

意思表示ができずに他人に主導権を握られてしまうのも、考える力の弱い人によく見られる傾向です。とくに打ち合わせや会議など、人数の多い場面では、その傾向が顕著になります。

元来、日本では、あまり自分の考え方を前面に出さず、人の意見を尊重するのが美徳とされてきました。もちろん今でも、そういった側面は根強く残っています。

しかしグローバル化が進む現代の社会では、多くの場面で、自分の考えを堂々と主張する人がイニシアチブを奪ってしまいます。つまり現代社会は、「大声で主張したもの勝ち」の競争世界へ、急速に移行しつつあるわけです。

そう考えると、自分なりの考え方をしっかりと主張する姿勢がないと、これからの社会では大きく損をする場面が増えてくるでしょう。

同じミスを犯しがち

考える力の足りない人は、ミスを犯した際に原因を深く追求して、次に活かそうという発想も足りていません。

それでもミスをした記憶が鮮明なうちは、なんとなく気をつけているので、大きな問題にはなりにくいものです。

しかし、時間が経ち記憶が薄れてくると、また同じミスを繰り返してしまいます。なぜなら、原因を解明して、ミスの再発を防ぐための行動を一切していないからです。

同じミスを繰り返す人は、どうしても周囲の評価が低くなります。とくに仕事がらみともなれば、「向上心のない仕事のできない人」という烙印を押されてしまうでしょう。

一度そういった評価をされてしまえば、もう重要な仕事は任せてもらえません。そうすると、「さらにモチベーションが低下してまたミスを犯す」という悪循環にハマってしまいます。

考える力を鍛える方法5選

考える力を鍛える方法5選

考える力の不足による弊害を知り、不安になった人も多いかもしれません。でも安心してください。今度は、考える力を鍛える具体的な方法を、5つご紹介していきます。

考える力を鍛える方法5選
  1. 自分なりの判断基準を決めておく
  2. 数値や事例をもとに考えるクセをつける
  3. 結果を検証する
  4. 読書量を増やし、要点をまとめる訓練をしてみる
  5. 右脳を活用して全体像をつかむ

ひとつずつ解説します。

1.自分なりの判断基準を決めておく

考える力を鍛えるには、まず自分なりの判断基準を決めておくのが、基本になります。しかし、これまで考える力が不足していた人は、おそらく「自分なりの判断基準といわれても……」と頭を抱えてしまったはずです。

そういうときは、以下のステップに沿って考えると、自分の考えがまとまりやすいでしょう。

判断基準を決定するオススメのプロセス
  • 疑問:なぜそうなるのか?それは正しいのか?
  • 仮説:おそらく、◯◯だろう。それは正しいはず
  • 根拠:なぜなら、△△だから
  • 結論:以上の理由から、自分は◯◯だと判断する

自分の判断基準とは、すなわち「根拠を明確にする」ことにほかなりません。自分の考えを導き出した根拠さえ明確なら、少なくとも「考える力が足りずに発生するデメリット」の被害リスクは、大幅に軽減できます。

2.数値や事例をもとに考えるクセをつける

考える力を鍛えるには、自分なりの判断基準(根拠)を明確にする訓練が有効です。

そのためには、ぜひ、数値や事例をもとに考えるクセをつけてください。数値や事例を基準に考えると、あなたの結論の信憑性が格段に高まります

たとえば、「今よりも多くの利益が必要です」よりは、「今よりも20%売上アップさせて、5%の粗利を確保する」というほうが、より具体的で相手に対する説得力がケタ違いです。(もちろん、実際にはもっと具体的な話になりますが)

また「多い」「少ない」「高い」「低い」「よい」「悪い」といった表現には、主観の入る余地が大きく、人によって基準が大きく異なります。こういった曖昧な表現を使用する際には、必ず数値や事例を交えて、明確な基準を提示してください。

◯数値や事例の活用については、こちらの記事もどうぞ

3.結果を検証する

前述のとおり、考える力が不足している人は、どうしても同じミスを繰り返しがちです。同じミスの繰り返しは、向上心がないと評価され、さまざまなデメリットもたらします。

社会人であれば、責任ある仕事からは外され、おそらく報酬や待遇面にも影響が出てくるはずです。

同じミスを回避するには、シンプルに「結果を検証する」のが一番です。どうして失敗したのか、その原因を必ず検証しましょう。

もちろん、原因の解明だけでは、また同じことが起きるかもしれません。原因を見つけたら、必ずその改善策もセットで検討してください。

現在ビジネスの世界では、「OODA LOOP」(ウーダループ)とよばれる意思決定メソッドが注目を浴びています。


3.結果を検証する


本筋から外れるので今回は紹介だけに留めておきますが、OODA LOOPのようなメソッドを利用すると、比較的容易に結果を検証できるはずです。

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4.読書量を増やし、要点をまとめる訓練をしてみる

読書もまた、考える力のアップに、とても効果的な方法です。

とはいえ、ただ漫然と読書をするだけでは、あまり大きな効果は期待できません。読書の際には、ぜひ本の要点をまとめる意識をもって、臨んでいただきたいのです。

本の要点をまとめるには、内容をより深く読み込む必要があります。その過程において、

「どうしてそうなるのか」「本当にその考えは正しいのか」というように、自分の意見と照らし合わせながら読むクセが徐々についてくるでしょう。

つまり読書での要点まとめは、他人の思考パターンと自分の思考パターンを比較する、非常によい機会になるわけです。

◯読書量を増やすには速読がおすすめ!速読のしくみについて知りたい方は、こちらの記事もどうぞ

5.右脳を活用して全体像をつかむ

考える力を鍛えるには、右脳を活用して全体像をつかむ訓練もオススメです。

私自身、右脳速読をマスターしてから、話の全体像を常に頭に置いて考えるクセがついたため、大きな判断ミスが格段に少なくなったのを実感しています。

考える力が不足している人は、往々にして、ものごとを部分的に捉える傾向が強いです。

しかし通常、どんな状況も、ひとつの要素だけで成り立っているわけではありません。いくつもの要素が複雑に絡みあって、現在の状況を生み出しているケースが、ほとんどではないでしょうか。

したがって、ひとつの要素だけを見てものごとを判断するのは、絶対に避けるべきです。

間違った判断を下さないためには、いくつもの要素がお互いどのように影響しあっているのかを、全体的な側面から考えていく必要があります。

右脳を鍛える具体的な方法としては、私どもが指導している右脳速読法などは、非常にオススメです。右脳速読なら、普段使わない右脳を積極的に使用するため、「全体的な視点で考える力」も自然と身につきます

また、速読でたくさん本を読めば、他人の考え方と自分の考えを比較検討するチャンスが、大幅に増えるでしょう。

右脳速読法についてもっと知りたい!という方は下記のリンクからどうぞ。
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まとめ

冒頭でもお話ししたように、これからはただ知識だけを詰め込んでも、あまり意味がなくなってきます。

それよりも、手に入れた情報をもとに、いかに自分の考えを主張できるかが、重要になってくるでしょう。

今回は、考える力が不足して起こる弊害と、考える力を鍛える方法を5つ解説しました。できれば5つの方法すべてを試してもらいたいところですが、まずはどれかひとつからでもよいので、とにかく行動に移してください。

そうすれば、あなたの考える力は、必ず鍛えられていくでしょう。

なお、考える力を鍛える方法として、私どもが指導する右脳速読法に興味をもったかたは、瞬読Zoom体験会」にて詳細をご確認ください。