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効果的に脳の体操を取り入れて認知症を予防しよう

効果的に脳の体操を取り入れて認知症を予防しよう

記事の監修

株式会社瞬読 代表取締役山中恵美子

大学卒業後、関西テレビ放送株式会社に勤務。2009年学習塾を開講し3万人の生徒が卒業。
学習効果を上げる方法として速読を取り入れる。これが後の「瞬読」となり生徒が次々と難関校に合格。
2018年瞬読のみの講座が開講し、現在受講生は2,600名を超える。
著書『瞬読』は10万部超えのベストセラーに。その他、TV・ラジオなどメディアにも多数登場し、全国に瞬読を広めている。

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ある程度年齢を重ねると、物忘れや注意力不足の自覚が出てくる人も多いでしょう。そうなるとやはり気になるのが、認知症です。自分で自覚できているうちはまだよいのですが、本人だけが気づいていない、そういった状態になってしまえば、もはや自力での回復は望めません。

当記事では、脳の老化予防が期待できる脳の体操を、タイプ別に紹介していきます。気になるものがあれば、ぜひ取り組んでみてください。

言葉や数字を使った脳の体操

オススメな脳の体操をタイプ別に紹介

脳の体操といっても、言葉を主に使うタイプのものや、身体を使った脳の体操もあります。もちろん、頭と身体の両方から取り組むほうが効率は圧倒的にいいです。時間的に余裕がある人は、ぜひタイプごとに1種類ずつ取り組んでみてください。

(なお本記事では、脳の体操と同じ意味で、脳トレという表現も織り交ぜて進めていきます)

まずは言葉や数字を使った、いわゆる「脳トレ」的なゲームを3つ紹介します。特別なスキルや知識がなくてもすぐにできるので、はじめて脳の体操に取り組む人にはオススメのジャンルです。

しりとり

ご存知のように、しりとりは、言葉の最後の文字ではじまる別な言葉をリレーしていく単純なゲームです。もしかすると、「しりとりなんて誰でもできるよ」と、思ったかたも多いかもしれません。

たしかに、言語能力が成熟した成人からすれば、難易度自体はそれほど高くはないでしょう。しかし、自分の順番がくるたびに新しい単語を考える行為は、最後に「ん」がつく言葉は使えない・同じ言葉はダメという制限があるので、想像以上に脳を使います。

「しりとり」は、いっけん簡単なようにみえて、そのじつ語彙力を増やし、思考力を鍛える優れた脳の体操なのです。なによりも、むずかしい知識や道具がなくても、すぐにできるのが魅力的ですよね。

小さい子どもがいるご家庭なら、ぜひ子どもと一緒にしりとりを楽しんでください。子どもの言語能力の成長に、大きく役立ってくれるはずです。

計算ドリル

脳の老化が進行すると、もっとも衰えやすいのが、記憶力・言語能力そして計算力だそうです。計算ドリルは、計算力の低下を抑える働きがあります。

内容的には、桁数の多い複雑な計算や、微分積分のような高度な計算は必要ありません。「15-9はなに?」といった、ごく簡単な「足し算・引き算・かけ算・割り算」で十分です。簡単な問題でも、脳内で計算をするには、短期記憶力や集中力がないと意外に手こずります。

ポイントは、時間制限を設けることでしょうか。時間制限がないと脳への刺激が極端に少ないので、20問を5分で解くといったように、必ず時間制限を設けましょう。

計算ドリルに必要なのは、ドリル帳とペンだけです。それだけあれば、いつでもどこでもできるので、コスト的にも負担が少なくて済みます。「最近どうも計算が苦手で……」という人は、ぜひ気軽にトライしてください。

数字当てゲーム

数字当てゲームは、推理力や論理的思考を鍛えるには最高のゲームだと思います。ゲームによってこまかいルールは異なりますが、わずかな手がかりや質問の答えから、相手の数字を当てるのが基本的なルールです。

もっとも有名な数字当てゲームは、「ヒットアンドブロー」でしょう。任意に設定した3桁(4桁の場合もある)の数字を、質問をしながら推測していくゲームです。

お互い質問しあい、数字と桁の両方が当たっていれば「ワンヒット」、数字が当たっているのに桁が違う場合は「ワンブロー」としてカウント。そうやって質問を繰り返して、正しい3桁の数字を当てていくわけです。

質問者がどのような質問をするか、そしてその答えから何を導き出すか問われるため、ゲームに勝つには、推理力や論理的思考が必要です。質問の結果を把握しないと答えられないため、自然と短期記憶力も向上するでしょう。

連想ゲーム

連想ゲームは、一見単純ながら、脳の柔軟性アップに非常に効果的な体操です。このゲームのルールはとてもシンプルで、与えられたお題から連想した言葉を回答するだけ。

たとえば「夏」というキーワードが出たら、「海」「サングラス」「夕涼み」といった、関連する言葉を連想します。とはいえ、ひとりで連想ゲームをしても、正直あまり面白くありませんよね。

そういう場合は、友人や家族と問題を出し合って全員が同じ答えを目指す方法が、オススメです。4人中3人が同じ答えなのにひとりだけ違う答えの人がいると、「なんでそうなるんだよ。普通は◯◯でしょう!」と、非常に盛り上がります。

この楽しいという気持ちが、非常によい刺激を脳に与えてくれるのです。飲み会やちょっとした集まりのときに、ぜひ連想ゲームで遊んでみてください。題材を考えるのが面倒なら、複数人が同時にプレイできる、オンライン連想ゲームが便利です。

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視覚や聴覚を鍛える脳の体操

視覚や聴覚を鍛える脳の体操

視覚は人間が受ける情報の約80%を占めているといわれており、ついで割合の大きい聴覚と両方を鍛えると、非常に効率よく機能アップが目指せます。

絵本や絵画の鑑賞

絵本や絵画の鑑賞は、色彩感覚や想像力を刺激してくれる、非常にオススメの「脳の体操」です。自分では考えもつかない形の絵や色使いをみると、創造性やひらめき力にも磨きがかかります。

なかでも絵本は、まだ脳の発展途上にある子どもに、ぜひとも読んでもらいたいですね。絵本は絵が主体であり、文字による情報量が圧倒的に少ないです。だからこそ、目に見える情景やキャラクターの表情・動きなどをみて、じっくりと背景にある深い考察を考えるクセがつきます。

今回は絵本と絵画としましたが、版画でも木工品でも、作者が心を込めて作り出した作品なら、裏にある制作意図や想いを考察するプロセスは基本的に同じです。

さいわい、ある程度大きい都市なら、図書館や美術館にいくのは比較的簡単です。絵本や絵画にこだわらず、さまざまなアートに触れてみてはいかがでしょうか。

◆アートに触れるメリットについては、コチラの記事でお読みいただけます

歌やリズムを使ったトレーニング

ジャンルにもよりますが、音楽には、リズム・メロディ・歌・楽器演奏・歌詞など、本当に多くの要素が含まれています。そういった要素が複雑に絡み合ってできている音楽を理解するには、脳のさまざまな領域を稼働させなければなりません。

簡単に取り組みやすいので、まずは好きな歌を歌ってみるのがオススメです。歌詞を覚えて、曲のリズムやコードを感じながら歌えば、すこしずつ「周りの音に合わせる感覚」が身につきます。この周りの音を聴くというのが、脳の体操という意味では、非常に重要なのです。

自分以外の音をじっくりと聴くには、集中力や注意力が欠かせません。もし楽譜が読めるなら、ぜひ音符を追いかけながら歌ってみてください。

視覚と聴覚の感覚を一致させるために、「前頭前野(総合指令的な部位)」「ブローカ野(言葉を話す部位)」「ウェルニケ野(言葉を理解する部位)」「視覚連合野(視覚情報を分析記憶する部位)」といった、じつにさまざまな部位が総合的に働きだします。

楽器演奏については別記事で触れているので、よかったらそちらの記事も読んでみてください。

◆楽器演奏の脳トレ効果については、コチラの記事でお読みいただけます

視覚記憶ゲーム

脳の体操としては、視覚記憶系のゲームもいいですね。視覚記憶ゲームとは、文字通り視覚情報を活用して記憶力を鍛える方法です。代表的な視覚記憶ゲームといえば、おそらく誰もが「神経衰弱」を思い浮かべるでしょう。

ペアにならないカードは、いったんめくったあとに、再び裏返しに置きます。このとき、どの裏返した場所のカードの数字と図柄を覚えようと、一生懸命頭をフル回転させます。

この一連の流れが、短期記憶をコントロールしている「前頭前野」や「海馬」を鍛えてくれるのです。また、相手の動きをじっくりと観察するうちに、集中力や注意力も身につきます。

視覚記憶と聞けば映像をイメージすると思いますが、視覚から入る情報には当然文字も含まれており、参考書を読んで暗記する行為も視覚記憶です。文字を覚えるのは、映像と違ったメリットがあります。

たとえば、文章を繰り返し音読すると、視覚と聴覚のサンドイッチ効果が生まれます。目でみるだけより、強力に短期記憶が働きだすので、記憶力に不安をおもちのかたに非常にオススメです。

◆視覚と聴覚のサンドイッチ効果については、コチラの記事でお読みいただけます

映像クイズゲーム

最近、ゆっくりと変化していく画像の変わった場所を当てるクイズが、よくテレビで放映されています。風景の画像なら、空の色が群青から薄い青になったり、小川がいつの間にかなくなっていたりと、冷静に考えるとかなり大きな変化です。

おそらく、最初と最後の画像を並べれば、すぐに答えがわかってしまうでしょう。ところが、ゆっくりと変化していくと、なぜか違いに気づかないのです。

こういったクイズは、まず私たちの短期記憶を非常に鍛えてくれます。違いを見つけるには、最初の絵を覚えておく必要があるからです。

また、1箇所だけを見ていたら、ほかの場所で変化が起きても、まったく気づきません。そのため、全体をざっくりと見渡す「空間把握能力」も試されます。もちろん、刻一刻と変化する画面を見続ける集中力も自然と身につくでしょう。

「映像クイズ 変化」といったキーワードで検索すると、こういったクイズ動画がたくさんヒットします。興味のあるかたは、いくつか試してみてはいかがでしょうか。

身体を使った脳の体操

身体を使った脳の体操

身体を鍛えると全身の血流が改善され、脳が活性化します。もちろん、ハードな運動は必要ありません。逆に、運動負荷は抑え気味にして、継続を目標にしていきましょう。

ヨガやストレッチ

身体を動かす脳の体操といえば、なんといってもヨガやストレッチがオススメです。ヨガといえば多くの人は、深呼吸しながら独特のポーズを一定時間維持している姿をイメージするでしょう。

私もヨガに憧れがあって、「あんなにきれいにポーズを取れたらいいなあ」といつも思います。しかし、ヨガは、「姿勢」「呼吸」「瞑想」を組み合わせて、自分の心と向き合い、心と身体の安定を目指す健康法のひとつです。

なので、多少ポーズが崩れていても、まったく問題ありません。形よりも、ヨガの動きを通して、心(脳)を安定した状態に保とうと意識することが重要なのです。

もし、さすがにヨガはハードルが高いというなら、まずはストレッチに取り組んでみてはどうでしょうか。ストレッチには、瞑想という概念はありませんが、そのぶん身体の動きに集中できます。

筋肉の緊張を解放し、血流も改善されれば、リラクセーション効果が期待できます。大量の血液により運ばれた、たっぷりの栄養と酸素が、脳の働きも活性化してくれるでしょう。

ストレッチやヨガは、いったんやり方さえ理解すれば、自宅でいつでも好きなときに取り組めるのも大きな魅力です。とくにやりたいことが決まっていなければ、ぜひ最初にチャレンジしてみてください。

◆ヨガのメリットについては、コチラの記事でお読みいただけます

ダンスやスポーツ

ヨガやストレッチより、もう少し身体をアクティブに動かしたい人には、ダンスやスポーツをオススメします。こういった激しく身体を動かす行為は、身体と脳を両方同時に鍛えられるので、非常に効率がよいです。

ダンスは、振り付けをみて覚える必要があるため、記憶力や動体視力が発達します。また、自分のポジショニングや手足の位置関係が大事なので、自然と空間認識能力も向上します。

とくにペアで踊るタイプのダンスは、相手の動きをよくみて、動きや呼吸を合わせなくてはなりません。他人とのコミュニケーションが苦にならないなら、社交ダンスやチームで踊るダンスなどは、かなりオススメです。

スポーツもまた、身体と脳の活動をバランスよく鍛えてくれます。スポーツの内容は、正直なんでも構いません。脳の体操という面では、できるだけ長期間継続することが大切なので、純粋に好きなスポーツを選んでください。

◆ダンスのメリットについては、コチラの記事でお読みいただけます

手足の非対称動作

手足の非対称動作は、普段あまり身体を動かさない人でも、非常に取り組みやすいと思います。人間には利き手利き足があり、人それぞれ動かしやすい手と足は決まっているのが普通です。

右利きなら、右手と同じことを左手でやろうと思っても、なかなかできないでしょう。これは、これまでに身体の右側を主体に使ってきているので、スムーズに機能するように、すでに神経回路ができあがっているわけです。

一方で、左手でなにかをするという経験が圧倒的に少ないため、神経回路は思うように反応してくれません。

そこで、あえて左手(左利きの人は右手)で作業をして、脳へ刺激を与えるのがこの体操の目的になります。利き腕と反対の手足を使うなら、なにをしてもOKです。

箸を使うのはさすがに厳しいかもしれませんが、スマホを触る・机を拭く・ものを取るなど、左手でできることはいくらでもあります。

いつでもどこでも気軽に取り組めるし、もちろんお金は一切かかりませんので、コスパ的にも非常にオススメです。

◆非対称動作については、コチラの記事でお読みいただけます

バランスボールを使用したエクササイズ

大きなバランスボールを使用したエクササイズは、肉体だけでなく脳にも非常によい影響を与えてくれます。

慣れないうちは、安定性が悪く軟らかいバランスボールに座るだけでも、おそらくひと苦労でしょう。気を抜くと前後左右に体を取られてしまい、簡単に滑り落ちてしまうはずです。

それでも何度か挑戦するうちに、グラグラする体のバランスを取ろうとして、体の平衡感覚保持に関係する「小脳」が活性化してきます。

小脳には「大脳の命令どおりに体が動いているか」をチェックする働きもあるので、小脳が活性化すれば体の調子も改善されるでしょう。

また、バランスボールエクササイズは、集中力や認知機能の向上にも一役買っています。不安定なボールの上で体のバランスを取るためには集中力が必要だし、次の動作を予測する遂行機能が求められるからです。

幸い自宅でも簡単にできますので、ぜひバランスボール運動に挑戦してみてください。

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日常生活でできる簡単な脳の体操

日常生活でできる簡単な脳の体操

脳トレは、1回やったからといって、すぐに劇的な効果が現れるわけではありません。数か月あるいは数年単位で取り組むうちに、気づいたらなんとなく調子がいいというのが、理想的な結果といえます。

そのためには、なんといっても「継続」が重要です。そこでこの章では、日常生活でも気軽にできる脳の体操を3つご紹介します。

レシピを見ずに新しい料理に挑戦

新しい料理への挑戦は、脳を活性化させる絶好の機会です。レシピを見ずに料理をつくるという行為は、創造力はもちろんのこと、記憶力や柔軟性を鍛えてくれます。

もちろん、いきなり難易度の高い超高級料理に挑戦するのは、さすがに無謀です。慣れないうちは、卵焼きや味噌汁といったごく日常的な料理からはじめて、徐々に材料や調理法をアレンジするようにしましょう。

アレンジという意味でいえば、パスタ料理などは非常にオススメです。和洋中どのジャンルのソースとも相性がよく、「まずくて食べられない……」といった大失敗にいたることはほとんどないはずです。

王道のソースだけ見ても、バジルソースやミートソース、トマトソース、クリームソースなどバリエーションが豊富で、アレンジの余地が大いにあります。過去に学んだ知識を引き出しながら、自分なりの新しい組み合わせをいろいろと考えてみてください。

◆料理の脳トレ効果については、コチラの記事でもお読みいただけます

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想は、今この瞬間に意識を集中させることで、心と体の調和を促してくれます。日々のストレスから解放され、集中力や記憶力の向上が期待できるという意味でいえば、マインドフルネス瞑想は立派な脳トレといってもよいでしょう。

瞑想をおこなう際には、まず余計な騒音の入らない静かな場所を探してください。周りの状況が気にならず、自分の意識に集中できる環境であれば、自宅でも公園でも好きな場所で構いません。

楽な姿勢で座り、まずは呼吸に意識を向けていきます。瞑想といえば、深呼吸をイメージする人も多いですが、深呼吸にこだわらなくても大丈夫です。

呼吸が気になって雑念が生まれやすいと感じる人は、呼吸に伴うお腹や胸の動きに意識を向けると、徐々に呼吸から意識が離れていくでしょう。

マインドフルネス瞑想は、脳の体操としてだけでなく、メンタル面のケアにも有効です。興味のあるかたは、最寄りのカルチャースクールなどに問い合わせてみてください。

◆マインドフルネス瞑想については、コチラの記事でもお読みいただけます

新しい言語の学習

新しい言語の学習は、脳にとって極めて有益な活動です。普段使わない言語を習得する過程で、脳の異なる領域が刺激され、新しい神経のネットワークが形成されます。また、異文化に触れる機会が増えるので、自然と異なる価値観への理解力と共感力も身につきます。

とはいえ、新しい言語の学習は日常的ではないと、感じた人も多いのではないでしょうか。たしかに、料理や瞑想と比べて、日常生活に組み込むハードルは少しばかり高いかもしれません。

しかし語学学習は、スキマ時間との相性が非常によいというメリットがあります。通勤時間や車での移動中など、これまでやっていた漫画・ゲーム・音楽を、語学学習に切り替えてみてください。

外国語の本を読むのもいいし、リスニングの勉強をしてもいいでしょう。運転中や家事中なら、聞いた音声をブツブツとアウトプットするのも、非常に効果の高い学習法になり得ます。

新しい言語のなかでもとくに英語をマスターすれば、どれだけ低く見積もっても、手にする情報量がいきなり10倍以上に増えます。脳の体操だけでなく、これからグローバルな世界を生きていくためにも、語学を学んで損はありません。

デジタル時代の脳の体操

デジタル時代の脳の体操

現代はデジタル全盛時代であり、脳トレもデジタルツールを活用したほうが、圧倒的に効率的で便利です。今回は、とくに効果の高い3つの方法をご紹介していきます。

総合脳トレアプリを使った脳トレーニング

記憶力・注意力・計算力など、認知機能を効率よく鍛えるなら、総合脳トレアプリがオススメです。たとえば、世界中で1億人以上のユーザーに利用されている「Lumosity(ルモシティ)」の場合、以下6つのジャンルに対応するゲームが、30種類以上も用意されています。


  • スピード
  • 記憶力
  • 注意力
  • 柔軟性
  • 問題解決能力
  • 数学

どんなによくできた脳トレでも、似たようなゲームばかりでは、すぐに飽きてしまうでしょう。その点、バリエーションが豊富な総合脳トレアプリなら、飽きたら別なジャンルに切り替えれば気持ちもリフレッシュします。

また、ケンブリッジ大学の研究者が開発に関わっている「PEAK(ピーク)」もオススメです。記憶力や問題解決能力といった脳トレゲームが、全部で45種類以上も利用できます。

もちろん、気に入った脳トレアプリがあれば、このふたつにこだわる必要はありません。飽きのこないように、自分の好きな脳トレをいろいろと試してみてください。

◆総合脳トレについては、コチラの記事でもお読みいただけます

プログラミング学習

きちんと作動するコードを書くには、必要な指示内容を明確にして、さらにミスのないように慎重に作業を進めていかなければなりません。そのためプログラミングを勉強すると、論理的思考や問題解決スキルが大幅に向上します。

大なり小なり、プログラミングにはバグがつきものです。不具合の原因がすぐに見つかればよいのですが、さまざまな要因が絡み合っていて、簡単に修正できないケースもよくあります。

もちろん、そのままバグを放置しておくわけにはいかないので、なんとかして対応しなければなりません。こういったハードなデバッグ(バグの修正作業)を通じて、私たちの忍耐力や集中力も養われます

またプログラミングは言語学習に似た側面があり、新しい構文やコマンドを覚えることで記憶力も向上します。

デジタル時代の現代社会において、プログラミングスキルは非常に価値が高く、キャリアアップにも必ず役立つはずです。幸いオンラインコースや無料の教材が豊富にありますので、興味のあるかたはとりあえず基礎だけでも学んでみてはいかがでしょうか。

VRによる体験型学習

VRによる体験型学習は、脳の体操という側面を抜きにしても、これから主流になっていくのは間違いないでしょう。

今までなにかを学ぶには、テキストを読んだり、音声を聞いたりといった方法が主流でした。その後、コロナの影響もあり、オンライン学習が加速度的に普及したように思います。動画による学習は、視覚と聴覚両面からインプットできるため、非常に効率のよい学習法です。

しかし、VR(仮想空間)による体験型学習は、これまでオンラインで学ぶのが困難とされてきた技術的な分野の遠隔学習を可能にしてくれます。たとえば医学を学ぶ人であれば、実際の手術のやり方を、まるで本当に手術をしているかのように学ぶことが可能です。

英会話の学習も、まるで実際に外国人と会話しているかのように学べるし、アートやスポーツのような実技を伴う学習もその場で指導を受けている感覚で学べます。

そのほか、VRによる旅行体験により、高齢者の認識能力や道具類の操作が向上したという実験結果も報告されています。完全な普及まではもう少し時間がかかるかもしれませんが、機会があればぜひ積極的に試してみてください。

認知機能を改善する脳の体操

認知機能を改善する脳の体操

冒頭でも触れたように、年齢とともに脳の衰え、さらにいえば認知症に対する不安が大きくなってくるものです。そこでこの章では、認知機能の改善が期待できる脳の体操を、4つ紹介していきます。

記憶力「クロスワードパズル」

クロスワードパズルは、ヒントを基に縦と横の空欄マスに単語を埋めていく遊びで、全世界で親しまれているゲームです。このゲームの魅力は、単に楽しいだけでなく、「記憶力アップが期待できる点」にあります。

ヒントを読み、記憶のなかから答えを引っ張り出そうとする行為が、脳を思い切り刺激してくれるんですね。とくに、ヒントがむずかしくてなかなか答えがわからないときは、チャンスです。

答えがわかったときのスカッとする感覚(アハ体験という)により、快感物質「ドーパミン」が大量に分泌され、やる気をもたらしてくれます。

また、クロスワードパズルには、理解力の向上やボキャブラリーを増やす効果もあります。さまざまなテーマのクロスワードパズルがあるので、自分とあまり馴染みのない分野に挑戦してみると、新しい知識が効率的に身につくかもしれません。

◆クロスワードパズルについては、コチラの記事でもお読みいただけます

判断力「間違い探し」

「間違い探し」は、子どもから大人まで楽しめる脳トレの定番ゲームです。2枚の酷似した絵を比較し、一方にだけ存在する違いを見つけ出すこのゲームは、脳の判断力を鍛えてくれます。

前述の映像クイズゲームと違いを見つける点は一緒ですが、比較できる分だけ難易度は下がります。もちろん難易度は自由に選べるし、高難易度の間違い探しは、じっと見つめてもわからないくらいカモフラージュが巧妙です。

間違い探しは、まず全体をざっくりと視界に入れて、違和感を探し出していきます。何枚も見比べていくうちに、右脳が司る「ひらめき」「全体像把握」「空間認識能力」が、メキメキとレベルアップするのを感じるはずです。

また、パッと見てわからない微妙な間違いについては、集中して部分ごとに見比べていく必要があります。そのため、間違い探しを繰り返せば、自然と集中力や分析力も身につくのです。

さらに、判断力や集中力を鍛えたい場合は、時間制限を設けると効果はより高くなります。

◆間違い探しについては、コチラの記事でもお読みいただけます

理解力「読書と要約」

理解力を鍛えるなら、シンプルに「読書」をオススメします。読書は、新しい情報や考え方に触れる絶好の機会です。理解できない内容は読み続けられないので、しっかり理解しようとする意識が自然と芽生えてきます。

ただし、面白くない本は読むのが苦痛です。せっかく読書をするなら、継続できるように、興味のもてるジャンルの本を選びましょう。できれば、小説よりも伝記やドキュメンタリーのような「ノンフィクション」とか、エッセイ・専門書がいいですね。

小説はエンターテイメント性が強く、理解力はそれほど必要ありませんので。(その分、共感力が身につきますけれども)

また、余裕があれば、ぜひ読んだ内容を要約してみてください。要約するためには、読んだ内容を再度しっかりと整理して、本質的なポイントを把握しなくてはなりません。

こういったプロセスを繰り返すと、情報の整理能力や分析力、理解力が飛躍的にレベルアップします。

もちろん、ほんの数行、ノートにまとめるだけで効果は十分です。最初は面倒に感じるかもしれませんが、それだけの価値はあります。

◆読書と要約のメリットについては、コチラの記事でもお読みいただけます

集中力「聞き取りゲーム」

「聞き取りゲーム」は、一度だけ伝えられる情報やストーリーを正確に聞き取るゲームです。アプリを使ってひとりでもできるので、あえて聞き取りゲームと表現しましたが、伝言ゲームといったほうがわかりやすいかもしれません。

聞いた内容をそのまま伝えるだけなので、本来は誰でもできる簡単なミッションのはずです。ところが、自分でもビックリするくらい、違った内容が伝わってしまいます。それだけ、集中して人の話を理解するのは、むずかしいのです。

正しく情報を伝えるには、周りの雑音やほかの誘惑を排除し、話の内容に集中しなければなりません。こういった作業は、多すぎる情報のなかから、必要な情報を効率的にキャッチする能力を養ってくれます。

時節がら大人数での伝言ゲームはむずかしいかもしれませんが、機会があればぜひやってみてください。

年齢層別オススメ脳の体操

年齢層別オススメ脳の体操

先ほどは、種類別に脳の体操を紹介しました。今度は少し視点を変えて、年齢層別に脳の体操を紹介していきます。年齢による制限はほとんどありませんが、選んだものによっては、効率が落ちてしまうケースがあるのも事実です。

今回の情報を参考に、ぜひご自分に合う脳トレを探していきましょう。

高齢者向け脳の体操

高齢者が脳トレに取り組む場合、とにかくムリをしないのが大原則です。たとえば、60歳からギターを習いはじめた人が、3歳からスタートした人と同レベルになろうとするのは、少々無謀といえます。自分なりのペースで上達できて、脳が刺激を受ければ、脳の体操という意味では十分です。

高齢者が脳トレをする主な目的は、認知機能の改善や維持だと思います。記憶力を鍛えたいなら、数字を覚えておくメモリーゲームがピッタリです。集中力や視覚的な能力アップには、パズルなどを選ぶとよいでしょう。

このように、気になる症状に応じて、適した脳トレは異なります。症状別のオススメ脳トレについては別記事で紹介しているので、参考にしてください。

また、年齢を重ねると、どうしても人と会う機会が減ってきます。他人とのコミュニケーションは脳によい刺激を与えてくれますので、コーラスグループやゴルフサークルといった、集団でおこなうイベントに参加するのもひとつの方法です。

あわせて、軽い散歩やストレッチなど、体からのアプローチも忘れずにおこなってくださいね。

◆認知機能の衰え防止にオススメの脳トレについては、コチラの記事でもお読みいただけます

壮年・中高年向け脳の体操

30代から50代といえば、働き盛りでまさに脂の乗った年代です。個人差はありますが、忙しいこの世代は、脳を痛めつけているストレス解消が最優先課題になります。そのため、心と体、両面からのアプローチが不可欠です。

ストレス解消には、個人的に瞑想をオススメしたいですね。瞑想には集中力を高め、情緒を安定させる効果があります。1日のパフォーマンスを高めるためにも、ぜひ瞑想を朝のルーティーンに組み込んでみてください。

また、現役バリバリのこの世代は非常に忙しく、ゆっくりと脳の体操に時間を割く余裕がありません。であれば、自分のレベルアップにつながる脳トレを選び、脳トレ効果と実益を両方手にしていくほうが効率的だと思います。

そういう意味でいうと、新しい言語の習得や資格勉強は非常にオススメです。脳への刺激も大きいし、身につけた知識やスキルを仕事にも活かせます。

もちろん、頭だけでなく体の体操も忘れてはいけません。まずは、「エレベーターの代わりに階段を使う」「ひと駅手前で降りて歩く」「近場は徒歩や自転車で移動」のように、日常生活の運動強度を少しずつ上げていきましょう。

余裕のある人は、もちろんジムやスポーツクラブに参加するのもよい選択です。もったいないから頑張ろうという意識が生まれやすく、さらに新しい人達との出会いも期待できます。ぜひ積極的に検討してみてください。

◆運動が脳に与える影響については、コチラの記事でお読みいただけます

青少年向け脳の体操

青少年は、学校や趣味の活動などを通じて、日々新しい情報を吸収しています。学ぶために必要な基本的な知識をすでに身につけているこの世代は、とにかく吸収が速いです。脳の許容量が大きいこの時期にこそ、勉強以外にもさまざまな脳の体操を取り入れていきましょう。

一番に取り組んでいただきたいのが、読書です。精神的なベースをつくる10代のうちに本をたくさん読むと、以下のような能力が大きくレベルアップします。

  • 相手のことを尊重する「共感力」
  • 目にみえないことにも気を配る「想像力」
  • 情報を正確に読み取る「理解力」
  • 言葉の裏に隠れた意図を感じ取る「批判的思考力」
  • 学校では学べない多様な知識
  • 語彙力や表現力

読書は、「自分以外の多様な考え方や視点」に触れる絶好の機会です。1か月に1冊も本を読まない学生が50 %近くもいる状況だからこそ、ぜひ月に3〜4冊は読んでください。きっと将来、読書していてよかったと感じる日がくるはずです。

また、ゲームを通じた学習も青少年には効果的だと思います。とくに数学やプログラミングのような論理的なスキルを伸ばすゲームは、脳の問題解決能力や抽象的思考力を高めてくれます。

子ども向け脳の体操

これから脳が成長していく子どもにこそ、脳の体操は必要だと考えています。とはいえ、子どもは飽き性です。親の思ったとおりに、大人しく脳トレに取り組んではくれないものと考えておくべきでしょう。

あまりむずかしく考えずに、遊び感覚をもって、とにかく自主的にやりたくなる仕掛けづくりが重要です。間違い探しや言葉遊び、パズルなども、子どもは喜びます。

ごく小さいうちには、本の読み聞かせもオススメです。親の言葉を聞いて、子どもは言葉や表現方法を身につけていきます。動画と違い、自分で想像する力も鍛えられるので、ぜひ一緒に本を読んであげてください。

また、多くの子どもは、絵や工作も大好きです。こういったアート的な作業は、手先と脳の連携を高めてくれるし、創造力も鍛えられます。

体と頭の連携という意味では、スポーツもいいですね。自分の意志で体を自由に動かす感覚が、本能レベルで身につきますので。もちろん、判断力や他人との協調性なども、自然と身につきます。

そのほか、楽器演奏なども、できるだけ早くスタートしたほうが、やはり有利です。子どもにオススメの「脳の体操」については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ、参考にしてください。

脳の体操を効果的に取り入れるためのアドバイス

脳の体操を効果的に取り入れるためのアドバイス

ここまで、タイプ別にオススメの「脳の体操」を紹介してきました。どれも効果の見込めるものばかりですが、ポイントを外してしまうと、せっかくの効果が半減してしまう可能性もあります。そこで最後に、脳の体操を効果的に取り入れるためのポイントを、3点お伝えしていきます。

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脳の体操の効果についてきちんと理解してからはじめる

脳の体操をはじめる前に、その目的と効果をしっかりと理解しておきましょう。脳の体操の種類によって、効果の期待できる内容が変わってきます。

記憶力を強化したいなら、手足の非対称動作をやってもほとんど意味がありません。それよりも、数字当てゲームや視覚記憶ゲームのほうが、断然効果は高いです。

ストレス耐性をつけたいならヨガがオススメだし、集中力向上なら楽器演奏やダンスがピッタリです。

また、逆のパターンもあります。どの体操も、得られる効果はひとつではありません。たとえばしりとりなら、語彙力や思考力だけでなく、記憶力も鍛えられます。

適切な答えを導き出すために、過去の記憶をザッと振り返るうちに、記憶の引き出しから必要な記憶を探し出す時間がどんどん速くなっていくんですね。

これはあくまでも一例ですが、自分が取り組む脳の体操によって、どういう効果が得られるのか、きちんと理解しておくことが非常に大切です。

場所や時間など集中できる環境を整える

脳の体操は、不安のある認知機能を向上させるのが、いちばんの目的です。その効果を最大限に引き出すには、適切な環境設定が欠かせません。適切な場所や時間の選択は、集中力を高め、脳の体操の効果を最大化してくれます。

たとえば、言葉や数字を使った脳の体操は、うるさくて集中できない場所でおこなうのは非効率です。せっかく取り組んでも、周りの音にイライラしているようでは、本来の効果はとても望めません。

どの体操もそうですが、静かな場所でじっくりと取り組むのが、脳の体操に取り組む際の基本です。できれば、メールやSNSの誘惑の少ない早朝にできれば、完璧でしょう。仕事が終わってホッとできる時間に取り組むのも、リラックスできていいと思います。

またヨガやストレッチのように、ある程度広いスペースが必要なものもあります。そういう場合は広いリビングや、あるいは公園などが適しているかもしれません。

いずれにせよ、自分の集中できる場所と時間帯を見極めるのが重要です。他人の意見に惑わされずに、あくまでも自分が集中できるかどうかに、フォーカスしてくださいね。

◆集中力を維持する方法については、コチラの記事でお読みいただけます

脳が活性化するための下地づくり

これまでほかの記事でも何度もお伝えしているように、脳の体操に取り組む際に重要なのは、その効果を最大限に引き出すための下地づくりです。具体的には、「良質な睡眠」「栄養バランスの整った食事」「ストレス管理」の3点を中心に考えていきます。

まず、良質な睡眠は、脳の活性化にもっとも重要な要素のひとつです。脳は、睡眠中に経験した情報を整理し、重要な情報と忘れてもいい情報を選別します。

そのため、睡眠時間が減ると、記憶を整理する時間が不足してしまい、頭のなかが常に乱雑な状態なままです。少なくとも7時間、できれば8時間以上の睡眠は確保してください。

次に、栄養バランスの整った食事も重要です。三大栄養素以外にも、オメガ-3脂肪酸・ビタミンB群、鉄分といった微量栄養素は、ぜひ意識して摂取するようにしましょう。なかでも微量栄養素が不足すると、頭の回転や身体の成長に必要な神経伝達物質が、うまく分泌されません。

最後に、ストレスの管理も大切です。慢性的なストレスは、脳の働きを著しく阻害します。決して無理をせず、適度な休息やリラクセーションを意識するなどして、上手にストレスをコントロールしていきましょう。

◆脳の働きを活性化する習慣については、コチラの記事でお読みいただけます

まとめ

今回は、認知症を予防するための「脳の体操」を、タイプ別に紹介しました。どの体操も、効果が期待できるものばかりです。ただし、本文中でもお伝えしたように、もっとも期待できる効果は、体操ごとにそれぞれ異なります。

せっかく取り組むのであれば、できるだけ効果を出していきたいですよね。それぞれの特性を見極めて、適切な脳の体操に取り組んでいただければと思います。