「なんでこんなに忘れっぽいんだろう」
「あの人名前なんていうんだっけ?」
このようにだんだんと物覚えが悪くなってきて、自分の記憶力に不安を感じている人も少なからずいらっしゃるはずです。とくに年齢を重ねていくと、どうしても人の名前や読んだ本の内容を覚えにくくなってきます。
しかしきちんとした記憶術をマスターすれば、記憶力を維持、もしくは向上させることも十分に可能です。
当記事では、記憶力アップに有効な記憶術として、どうして右脳速読法「瞬読」が有効なのかをわかりやすくご紹介していきます。記憶力の低下にお悩みの人は、ぜひ最後までお読みください。
記憶を高めるトレーニング方法のポイント
まずは記憶を高めるトレーニングのポイントについて、以下の3点をご紹介します。
- 内容を映像化する
- 繰り返し復習する
- 覚えたことをアウトプットする
ひとつずつ解説します。
内容を映像化する
記憶を高める方法はいくつもありますが、なかでもとくに有名なのは「文字のイメージ化」です。どうしてイメージ化が有効かというと、脳の記憶のしくみと大きく関係しています。
目や耳から入った情報は、いったん脳のなかにある「海馬」という、非常に小さな器官へ取り込まれます。この海馬にある情報を「短期記憶」といい、なにもしなければわずか数十秒しか覚えていられません。
ところが短期記憶のなかでとくに重要だと判断されると、その情報は大脳皮質に送られ、今度は「長期記憶」として年単位での記憶が可能になります。
つまり、単なる文字情報よりも映像の方がより強い印象を作り出せるので、長期記憶に残りやすくなるわけです。
繰り返し復習する
記憶を定着させるには、前述のイメージ化以外に、一定期間内の復習も非常に効果的です。
ウォータールー大学の研究※1を調べてみると、「24時間以内・1週間以内・1カ月以内」の3段階で復習をすれば、覚えたことをほとんど忘れずに済むと書かれていました。
また、より効率的に復習をおこないたいのであれば、「ライトナーシステム」※2も効果が期待できます。ライトナーシステムとは、ドイツの科学記者「Sebastian Leitner」が考案した、効率性を高めた単語記憶術です。
まず正答率の高い単語と低い単語を分類します。そして正答率の高いものは復習の頻度を下げて、苦手な単語の復習時間を増やします。覚えたものは復習する必要性が低いので、その時間を覚えにくい単語に集中すれば、たしかに合理的でしょう。
つまり、接触頻度を増やして苦手な単語を重要な情報と認識させるのが、ライトナーシステムの肝なわけです。本来ライトナーシステムは、単語を覚えるためのものでしたが、通常の読書やさまざまな分野に応用ができるでしょう。これを活用しない手はありませんよね。
※参考1:Curve of Forgetting | Campus Wellness
※参考2:Leitner System for your Better Learning
◎復習の有効性については、こちらの記事もどうぞ
覚えたことをアウトプットする
「内容を映像化する」「繰り返し復習する」と同様に、「覚えたことをアウトプットする」のも、非常に重要なポイントです。
本を読んだだけでは、どうしてもわかったつもりになりやすいもの。そこで何回も口に出したり、書き出したりすると、記憶に定着しやすくなります。
またアウトプットのなかでも、「人に教える」のはとくに効果的といわれています。
有名なラーニングピラミッドの基になった「The Cone of Experience」※は、本を読んだり動画を視聴したりするよりも、実際に体験する方が有効であるとしてよく引用されるデータです。
記憶の定着とは直接関係ないという意見もあるデータですが、ただ読むよりもアウトプットで記憶への定着が高まることは多くの人が実感しています。
疑問のある人は、一度積極的にアウトプットしてみて、自分の記憶に対する影響度合いをチェックしてみてください。きっと定着の強まる感覚が、感じられるでしょう。
※参考:明快で論理的な談話に見られる具体化・抽象化操作 山本富美子
右脳速読「瞬読」が記憶術として最適といわれる理由とは
ここまで記憶力を高めるトレーニングのポイントをご紹介してきましたが、じつは私たちが指導している右脳速読法「瞬読」は、記憶力アップに最適な記憶術です。
この章では、以下に記した「瞬読が記憶力アップに最適な3つの理由」について、わかりやすく解説していきます。
- 右脳でのイメージ化により長期記憶につながりやすい
- 短期間での反復が可能
- 左脳での書き出しアウトプットで記憶が定着
詳しく解説します。
右脳でのイメージ化により長期記憶につながりやすい
一般的な眼球トレーニング主体の速読法と違い、瞬読では右脳を活用して文章をイメージ化します。
イメージ化と聞くとなにやらむずかしそうな感じがしますね。しかしかりに「今度の旅行、ハワイとスイスどっちがいい?」と家族に聞かれたら、間違いなくあなたの頭のなかには、ハワイの青い海とスイスの山々が瞬時に浮かび上がったはずです。
このように文章を言葉として理解するよりも、イメージで理解する方が圧倒的に速いことがおわかりでしょう。
さらにイメージ化により内容がより具体的になるので、記憶に残りやすくなります。つまり短期記憶から長期記憶に、移行しやすくなるわけです。
また脳には左脳と右脳があり、それぞれ役割が違います。
・左脳:言語・計算・分析など
・右脳:イメージ処理・全体把握・ひらめきなど
普通の読書は、ほぼ100%左脳でおこないます。ところが前述のとおり、瞬読は右脳でイメージ処理をするので、読書スピードが圧倒的に速くなることをぜひ覚えておいてください。
短期間での反復が可能
右脳速読法「瞬読」が記憶の定着に有効な最大の理由は、その読書スピードにより、「短期間での反復」を可能にしたところにあります。
前述のウォータールー大学の研究で説明したように、1カ月以内に3回復習すれば、最初に覚えた内容をほぼ維持できます。
また有名なエビングハウスの忘却曲線によると、本を読んでから20分以内に復習できれば、6日後に復習するよりも2倍以上楽に記憶ができるそうです。
ところが普通に読書したら、20分後の復習は可能でしょうか?
1カ月に3回読み返すのも相当厳しそうですよね。
速読をしない人の読書スピードは、およそ分速400〜800文字が一般的です。眼球トレーニング主体の速読の場合、分速約2,000文字読めれば上級者と呼ばれます。
ところが瞬読なら、分速数千文字どころか、1〜2万文字読める人が続出しています。分速2万文字といえば、1冊の本を約3分程度で読めてしまうスピード。この圧倒的な読書スピードがあって、はじめて短期間での復習が可能になるのです。
◎エビングハウスの忘却曲線については、こちらの記事もどうぞ
左脳での書き出しアウトプットで記憶が定着
前述のとおりただ情報をインプットするよりも、なんらかのアウトプットを併用すると、より記憶の定着が高まるのは経験的にわかっています。
瞬読がすごいのは、「右脳:インプット、左脳:アウトプット」と、左右両方の脳を活用しているところでしょう。つまり瞬読は、普段左脳に偏りがちな働きを修正し、脳のパフォーマンスを引き上げてくれるわけです。
ちなみにアウトプットの方法には、さまざまなやり方があります。しかし瞬読では、インプットした内容を手書きで書き出すように指導しています。とくに瞬読のトレーニングを受講中は、必ず手書きでおこなってください。
もちろんキーボードや音声入力でも、効果がないわけではありません。しかし「手を動かして文字を書く」という行為自体に、脳を刺激する効果があります。
最初は慣れないかもしれませんが、読んだ本の重要ポイントをスラスラと書き出せる自分に、きっとびっくりするはずです。
右脳を使ってトレーニングをしてみよう
最後に、瞬読では実際にどのようなトレーニングをおこなうのかを簡単にご紹介します。右脳速読法「瞬読」のトレーニングは、以下の4ステップに沿っておこなうのが基本です。
- ステップ1:変換力トレーニング
- ステップ2:イメージ力トレーニング
- ステップ3:本読みトレーニング
- ステップ4:アウトプットトレーニング
それではひとつずつみていきましょう。
ステップ1:変換力トレーニング
まずおこなうのは、バラバラに配置された言葉(もしくは短文)を、正しく読むトレーニングです。
脳には「無秩序な状態を嫌い、正常な状態に戻そうとする性質」があるため、自然とバラバラの文字を知っている言葉に戻そうとします。この変換能力を鍛えるのが、第1ステップの目標です。
たとえば上図の答えは「ベストセラーになる」ですが、あなたはすぐに変換できたでしょうか?
この変換力トレーニングは、制限時間を決めておこなうのが大事です。ダラダラと読むのではなく、パッとみて判断する瞬発力を鍛えるのが目的ですから。まずは5秒以下(最終的には2〜3秒)を目標にチャレンジしてみましょう。
ステップ2:イメージ力トレーニング
変換力がある程度レベルアップしたら、次にイメージ力をアップするためのトレーニングをおこないましょう。
イメージ力トレーニングを何度もおこなうと、文章を映像化するコツが徐々にわかってきます。最終的には文章を右脳で再構築し、1つの映像をパッと描ければOK。
あくまでも右脳を鍛えるトレーニングですから、一言一句読み取る必要はまったくありません。逆に細部へこだわりすぎている場合は、左脳が働いている証拠といえます。
たとえば、「白い水玉の赤い帽子をかぶり、ピンクの服を着た女性が、イチゴのショートケーキを嬉しそうに食べようとしている」という文章をみて、ポン!と上図のようなビジュアルをイメージできれば合格です。
前述のとおり、こまかいところはあまり気にせず、1文1秒ペースを目標にしてみてください。このスピードだと左脳が介在できないので、すぐに右脳を活用するコツがつかめてくると思いますよ。
ステップ3:本読みトレーニング
ステップ1・ステップ2と進んだら、今度はいよいよ実際に本を読んでいきます。
ポイントは、一度になるべく多くの文章を読むことです。もちろんいきなりはムリでしょう。しかし最初は1行しか読めなくても、トレーニングするうち2行に増え、最終的には1ページまるごと読めるようになるはず。
ここまでくると、読むというよりは、「見る」という方がぴったりくる感覚かもしれませんね。
また慣れないうちは、指先で指した場所を読んでいく方法がオススメです。指先というガイドがあると読む場所が明確なので、比較的簡単に読み進めていけると思います。
なお最終的には、1冊3分で読み終えるのを目標にしますが、まずは1冊15分くらいで読めるように意識しながらトレーニングおこなってください。
ステップ4:アウトプットトレーニング
アウトプットトレーニングまでくれば、瞬読トレーニングもいよいよ最終段階です。
瞬読では右脳でインプットした情報を、口頭もしくは紙に書いて「左脳」でアウトプットします。右脳と左脳をバランスよく使ううちに、脳の動きはよりスムーズになっていくでしょう。
「左脳での書き出しアウトプットで記憶が定着」でもお話ししたように、読んだ内容を「手書き」で書き出してください。
感想文ではありませんから、美文である必要はまったくありません。自分だけがわかる、メモ書きに近いもので十分です。億劫になり止めてしまわないように、トレーニング中は「読んだら書く」をワンセットにして頑張ってみてください。
瞬読についてもっと知りたい!という方は下記のリンクからどうぞ。
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まとめ
10代や20代のころには、記憶力の低下について真剣に悩むことなどなかったように思います。しかし年齢を経るごとに、記憶力は確実に衰えていきます。
とはいえ、しっかりした記憶術をマスターすれば、記憶力のアップはいつでも可能です。今回の記事では、記憶力を高めるのに最適な記憶術として、右脳速読法「瞬読」をご紹介しました。
もし瞬読で記憶力を改善したいのであれば、まずは一度右脳速読法「瞬読」のZoom体験会に参加してみてください。
あなたのトレーニングのお手伝いができる日を楽しみにお待ちしております。