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「絶対に忘れない読書術」6つのポイントとは

「絶対に忘れない読書術」6つのポイントとは

記事の監修

株式会社瞬読 代表取締役山中恵美子

大学卒業後、関西テレビ放送株式会社に勤務。2009年学習塾を開講し3万人の生徒が卒業。
学習効果を上げる方法として速読を取り入れる。これが後の「瞬読」となり生徒が次々と難関校に合格。
2018年瞬読のみの講座が開講し、現在受講生は2,600名を超える。
著書『瞬読』は10万部超えのベストセラーに。その他、TV・ラジオなどメディアにも多数登場し、全国に瞬読を広めている。

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せっかく本を読んだのに、面白かったという感覚は残っていても、こまかい内容についてはイマイチ覚えていない。

私は長い間、こんな状況にモヤモヤしていました。

しかし読書についてさまざまな勉強をしていくうちに、「1回読んだだけでは忘れるのが当たり前」という事実がわかってきたのです。さらに忘れない読書術をマスターした今では、読書にまったくストレスを感じることなく、サクサクと読書ができています。

そこで今回は、なかなか本の内容が覚えられないという人のために、忘れない読書術のポイントを6つほどまとめてみました。これらを実践すれば、読書の質は間違いなく向上します。ぜひ最後まで読んでみてください。

読んだ内容を忘れないためにも、まずは記憶のメカニズムを知っておこう

読んだ内容を忘れないためにも、まずは記憶のメカニズムを知っておこう

忘れない読書術を具体的に紹介する前に、まずは記憶のメカニズムを理解しておきましょう。記憶のメカニズムを知ったうえで忘れない読書術に取り組めば、その効果は2倍にも3倍にもなりますので。

今回解説するのは、以下の4点です。

記憶のメカニズム
  • 読んだ内容を忘れるのは当たり前
  • 記憶の容量に上限はあるのか
  • 復習が記憶を決定づける
  • イメージ化で長期記憶が簡単に

それでは、ひとつずつ解説していきます。

読んだ内容を忘れるのは当たり前

まず知っておいてもらいたいのが、人は読んだ内容を忘れるのが当たり前だということです。

人間の脳には、インプットした情報を一時的に保管しておく「ワーキングメモリ」と呼ばれる記憶システムが存在します。私たちが本を読んで内容を理解できるのは、ワーキングメモリへ文章が一時的に保存されている間に、その内容を判断しているからです。

ところが、ワーキングメモリは別名「短期記憶」とも呼ばれるとおり、長くても数分しか記憶を保存できません。だから、意図的に覚えようとしない限り、読んだ内容を忘れるのは至極当たり前なのです。

読んだ内容を忘れるのは当たり前

「えっ?それなら、覚えておきたい内容はどうしたら忘れずに済むの?」こんな風に思われたかたも、きっと多いのではないでしょうか。

大丈夫です。ちゃんと読んだ内容を、できるだけ忘れないようにする方法はありますので。

記憶を長期間保存するには、大きく2つの方法が考えられます。ひとつは、「感情に結びつける方法」です。人間は楽しかったりドキドキしたり、感情が動いたときの情報はなかなか忘れません。

たとえばドキドキするような恋愛小説や、怖くてゾッとしたミステリー小説などは、いつまでも印象に残っていますよね。逆に、興味のない歴史の年号や数学の数式などは、何回見ても忘れてしまうものです。

2つめの方法は「復習」なのですが、復習に関しては、またのちほど詳しく解説します。

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記憶の容量に上限はあるのか

いくら記憶を感情と結びつけても、人間の長期記憶には限度があります。インプットした情報を際限なく覚えておくことは、どんな人間でも不可能です。

とはいえ、下記記事でも紹介したように、人間の記憶容量は1ペタバイト以上あります。1ペタバイトといえば、256ギガバイトのiPadが3,906台分です。

もちろん1ペタバイトというのはあくまでも理論上であり、実際にはもっと低い容量しか使えないでしょう。

ただ話半分だとしても、iPad2,000台分もの記憶容量が私たちの脳には備わっているのです。そう考えると、よほど特殊な情報でもない限り、なんでも忘れずに覚えておけるような気がしませんか。

いずれにしても、確実に言えるのは、「自分は頭が悪いからすぐに忘れてしまう」というのは単なる言い訳だということです。

読書の内容を忘れてしまうのは、肉体的なものではなく、単純に忘れない読書術を知らないだけ。この事実をしっかりと認識するのが、忘れない読書術のスタートになります。

◎記憶の容量については、こちらの記事もどうぞ

復習が記憶を決定づける

前述のとおり、記憶を長期間保存するもうひとつの方法が、復習です。正直言って、脳科学の分野でも、短期記憶から長期記憶へ移行する決定的な条件はまだハッキリと解明されてはいないそうです。

ただ、復習により脳が情報を繰り返し受け取ると、長期記憶の受容体を維持するタンパク質が大量に合成されるのはすでにわかっています。(この状態をL-LTPとよぶ)

E-LTPからL-LTPの移行を決める決定的な要素は、今のところわかっていない。ただ、信号が繰り返し入力され続ければ、移行は起こりやすくなるといわれる。記憶のコツは、復習にあるといえそうだ。

※E-LTP:印象的なできごとが起こった際に発生するイオンの受容体が増えた状態

※L-LTP:数時間で元に戻ってしまうE-LTPが、そのまま維持された状態

※引用:監修者/岩田誠東京女子医科大学名誉教授 , 2020 , プロが教える脳のすべてがわかる本 , ナツメ社 , P146

上記の話をみる限り、やはり復習が長期記憶の鍵を握っているのは、まず間違いなさそうです。

となれば、できるだけ復習回数を増やして、がっちり覚えたいですよね。ところが復習回数が多すぎても、今度はその情報に慣れてしまい、記憶効率はガクッと落ちてしまいます。

アメリカのウォータールー大学の研究によれば、1カ月の間に3回復習できれば、最初に覚えた内容をほぼ忘れずに記憶しておけるそうです。

ということで、特別にむずかしい専門書でもない限り、まずは3回を目安に復習をおこなってください。

◎復習の回数と時期については、こちらの記事もどうぞ

イメージ化で長期記憶が簡単に

イメージ化で長期記憶が簡単に

さきほど、記憶を長期間記憶する方法として、以下の2点があると説明しました。

  1. 感情に結びつける
  2. なんども復習する

このうち感情に結びつける方法に関しては、興味のある本を読む以外に、じつはもうひとつ方法があります。 

それは、右脳を使って文章をイメージ化し、映像として記憶する方法です。読んだ文章を単純に文字として認識するよりも、映像に変換してインプットしたほうが、より鮮明に記憶へ定着します。

もともと本というのは、視覚や聴覚の助けがほぼないので、自分の想像力で内容をイメージしながら読む媒体です。ただ通常は、その行為を無意識でおこなっています。

そのイメージ化を右脳で意図的におこなうと、長期記憶への移行がより速く、安定して実現しやすくなるわけです。

ただし、この右脳によるイメージ化は、右脳速読など特別なトレーニングが必要になります。万人がすぐにできる方法ではありませんが、きちんと段階的にトレーニングすれば誰でも習得は可能です。

興味のあるかたは、右脳速読についてまとめた別記事をご参照ください。

忘れない読書術6つのポイントを紹介

忘れない読書術6つのポイントを紹介

脳が記憶するしくみを理解していただいたところで、いよいよ「忘れない読書術」を具体的に6つ紹介していきます。

忘れない読書術
  1. 読書後に要点をまとめて読書ノートをつくる
  2. まとめた内容はすぐにアウトプット
  3. 気になるポイントはメモ書きする
  4. 自分の意見と対比させながら読む
  5. 集中して読書ができる環境をつくる
  6. 耳からも情報をインプットする

6つ全部できればベストですが、ひとつだけでも必ず効果は出ます。できそうなものから、気軽に取り組んでみてください。

1.読書後に要点をまとめて読書ノートをつくる

1.読書後に要点をまとめて読書ノートをつくる

読んだ内容を忘れたくないのなら、ぜひ本の内容をまとめた読書ノートを習慣化してください。

読書ノートといっても、特別誰かに見せるものではないので、書式などは自由に書いてもらって構いません。最低限、本のタイトル・日付・要点・気づきなどが書いてあれば、十分でしょう。

それよりも、以下にあげた読書ノートのメリットを理解したうえで、読書ノートを書いているかどうかのほうが重要です。取り組む姿勢が変わってきますからね。

読書ノート作成のメリット

・内容を振り返ることで、より記憶に深く定着する

・重要なポイントを意識しながら、効率よく読書ができる

・備忘録として利用できる

・本に対する自分の意見が明確になる

余談ですが、読書ノートはできるだけ手書きで書いてください。なぜなら、手書き自体に記憶定着の効果があるからです。メモアプリとタッチペンを使えば、タブレットでも手書きができます。修正も簡単ですから、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

2.まとめた内容はすぐにアウトプット

2.まとめた内容はすぐにアウトプット

今回紹介している6つの読書術のなかで、どれかひとつだけを選ぶように言われたら、私は迷わずこのアウトプットを選びます。

理由は単純。アウトプットが、もっとも記憶の定着に効果的だからです。

ワシントン大学セントルイス校の研究※によると、人は学んだばかりの教材をすぐに誰かへ教えなければならない状態のとき、よりよく学び、より多くのことを思い出すそうです。

前述のように読書ノートを書くだけでも効果はありますが、読書ノートをもとに誰か知っている人へ内容を伝えてみるのはどうでしょうか。

もし、知人に話をするのは恥ずかしいというなら、思い切ってSNSや書評サイトにレビューを投稿してみるのもオススメです。知らない人からコメントがついたりして、きっとアウトプットが楽しくなると思いますよ。

ただし、アウトプットは、あくまでも「読んだ内容をさらに覚えておきたい」という人向けの話です。別段困っていないのなら、ムリに毎回アウトプットする必要はありません。毎回人に話すのも大変ですからね。

忘れたらまた読めばいいと開き直るのも、読書を楽しむためには、案外大事なことだと思いますよ。

※参考:Expecting to teach enhances learning, recall – The Source – Washington University in St. Louis

◎アウトプットについては、こちらの記事もどうぞ

3.気になるポイントはメモ書きする

3.気になるポイントはメモ書きする

前述の「読書ノート」は、記憶を固定させるためにとても有効な方法です。ただし、毎回要点をまとめて読書ノートをつくるのは、正直なかなかの手間だと思います。

毎回そこまでの手間はかけていられないという人は、別にムリする必要はありません。そういう場合は、気づいたことをサッとメモしておくだけでも、記憶の定着度はだいぶ違ってきます

今なら、メモアプリなどにサッとメモするのもよいかもしれませんね。ただ、読んでいる途中にメモアプリを立ち上げて入力するのは、意外に煩わしいもの。

読書メモはあくまでもあとから読み返すときのヒントになればいいので、手書きでサッと書くほうが楽だと思います。見直しの容易さという意味では、付箋にメモして貼りつけておくのもオススメです。

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4.自分の意見と対比させながら読む

4.自分の意見と対比させながら読む

ただ漫然と読書するのではなく、自分の意見と対比させながら読むと、内容がより記憶に残りやすくなります

自分の意見と対比させる読書は、いうなれば、あなたが「評論家」になるようなものです。

「著者が◯◯と結論づけている内容は正しいのだろうか」「ほかにも選択肢がありそうだけど……」というように、本の内容を自分で裏取りしていきましょう。

そうすると、誰かが書いた本が、ある意味「自分の本」に生まれ変わります。なにしろ、自分が納得いくまで内容を調べましたからね。

ただもしかすると、評論家と聞いて、少々ネガティブな印象を受けた人もいるかもしれません。しかしあくまでも目的は、内容を深堀りして記憶の定着度をあげることです。著者を批判するのが目的でありませんので、そのへんは誤解のないようにお願いします。

5.集中して読書ができる環境をつくる

5.集中して読書ができる環境をつくる

集中して読書ができる環境づくりも、非常に有効な「忘れない読書術」のひとつです。具体的には、以下の2つの方向性が考えられます。

  1. 場所と時間を変える
  2. 集中を阻害するものを排除する

まず「場所と時間」ですが、本来静かに落ち着ける自宅がベストです。できれば、記憶が促進されやすい「就寝前2時間」か、「午前中」に読書をおこなってください。

しかし自宅には、スマホやテレビなど、誘惑も多いもの。自室に入れば、誰もそういった誘惑を止めてくれませんから、誘惑に弱い人は人目のある場所を活用するのもよい方法だと思います。(その場合、時間はあまり気にしなくて大丈夫です)

通勤時間が長い人なら、これまで何気なく手にしていたスマホをやめて、ぜひ本を読んでください。ポッカリ待ち時間ができたときは、人目があり騒がしすぎないカフェでの読書もオススメです。

また「集中を阻害するもの」については、なんといっても問題になってくるのが、スマホでしょう。動画視聴・マンガ・ゲーム・SNSと、スマホは誘惑の玉手箱です。

ほんの少しスマホを手に取るだけでも、集中力はいったんゼロまでリセットされてしまいます。すぐにスマホを見てしまう人は、「SNSの通知をオフにする」「読書をする間だけ電源を切る」など、真剣に対策を考えてください。

6.耳からも情報をインプットする

6.耳からも情報をインプットする

厳密にいうと読書ではありませんが、オーディオブックなどを利用して耳から情報をインプットすると、より忘れにくくなります。

「異なる方法で刺激を受けること」さらに「復習の回数が増えること」によって、記憶はより強固になっていくわけです。

なかでも移動の多いビジネスパーソンや、家事で手がふさがっている主婦には、ぜひ「耳からのインプット」を活用していただきたいと思っています。

なんといってもオーディオブックなら、「自動車での移動中」「電車通勤中」「ウォーキングやトレーニング中」「家事をしながら」といった、本が読めない状況でもインプットができますから。

費用に関しても、月額1,000円台から利用が可能なので、それほど大きな負担にはならないはずです。耳からのインプットが苦にならない人は、ぜひ積極的に活用してみてください。

◎耳からのインプットについては、こちらの記事もどうぞ

まとめ

今回は、忘れない読書術を6つご紹介しました。どの方法も記憶力の向上に結びつく有効な方法ですが、結局のところどの方法も大事なのは、「感情に結びつける」「何度も繰り返し復習する」この2点に尽きます。

上記2点を常に頭へ置きながら、できる方法から取り組んでみてください。きっと本の内容を忘れなくなっている自分に気づくはずです。